広報誌 健康倶楽部/2011年10月号

頻尿は放置しないで受診を!

頻尿の原因は、大きく分けると、過活動膀胱、膀胱炎、間質性膀胱炎などに分けられます。これに加えて、前立腺肥大症や子宮がんなどの病気の症状として現れるケースもあります。

頻尿の原因で一番多いのは、過活動膀胱といわれています。過活動膀胱というのは、急に我慢出来ないほどの強い尿意を感じることを主な症状とする広範囲の排尿障害を指します。夜間頻尿や切迫性の尿漏れをともなうこともあります。

過活動膀胱の人は40歳以上で12%約800万人いると言われています。老化、神経障害、脳梗塞、前立腺肥大症、ホルモンバランスの崩れなどが原因で起きます。頻尿とはトイレの回数の多い症状をいいます。トイレの回数は健康な人であれば昼間が4〜7回夜間がO回ですが、1日8回以上トイレに行く人は頻尿の疑いがあります。

<頻尿の治療>

頻尿を治療するには、頻尿の基礎疾患となる病気があれば、まずその病気を治療して治すことが大切です。

何らかの疾患が起因していることも少なくないので、まず泌尿器科で検査することをおすすめします。

神経性(心因性)の頻尿であれば、膀胱訓練と抗コリン薬の投与によって治療が行われます。

<頸尿に効く漢方>

頻尿に効果的な漢方薬は、症状や症状が現れる原因によってそれぞれ勧められるものが異なります。

 

高齢者に多い夜間頻尿

夜間頻尿は冷えが関係していることが多いため、「八味地黄丸」や「牛車腎気丸」などが効果的です。

 

神経性頻尿

神経性頻尿の症状には自律神経の不調が原因となっていることが多いので、自律神経の機能を調整する働きがある「加味逍逢散」が効果的です。

 

膀胱炎を伴なう頻尿

熱感が残っている場合には、「竜胆瀉肝湯」が効果的とされています。熱感がそれほどなく、頻尿の病状と排尿時の違和感が強い場合は「猪苓湯」が良いでしょう。

 

 

健康倶楽部トップページへ

総合南東北病院トップページへ