広報誌 健康倶楽部/2011年11月号

下肢静脈瘤の原因と治療

下肢静脈瘤とは、足の血管(静脈)が、こぶのように浮き上がってきます。下肢の静脈が拡張し、血液が滞ることでおきる病気です。

下肢静脈瘤の症状は、初めはわかりづらいことも多く、自覚症状が現れない人もいますが、足に血液が溜まってしまうため、疲れやすい、だるいといった症状が現れます。

また、むくみやこむら返りを起こし、進行すると痛みを感じます。出血、皮膚の色素沈着、難治性潰瘍、血栓性静脈炎の急性症状などが出現する場合もあります。

下肢静脈瘤は、見た目においては、ふくらはぎあたりで血管が浮き出てデコボコしていたり、浮き出た血管が青く見えたりします。ですから特に女性は美容面で気にする人が多いようです。

<下肢静脈瘤の原因>

静脈血管内には血流の逆流を防ぐための弁があり、その弁は加齢や妊娠、運動不足、長時間の立ち仕事などにより機能が低下したり、弁が壊れたりすると、下肢静脈瘤の原因となります。

<下肢静脈瘤の予防>

体質や遺伝も関係する病気ですが、下肢静脈瘤の予防は、足の血行を良くすることが第一です。ふくらはぎの筋肉を動かす運動をすることで予防します。特に立ち仕事の多い人は、時々、足首を動かしたり、膝の屈伸運動をするなど、日頃から足の血行を良くするようにしましよう。

弾性ストッキングを着用したり、定期的にマッサージをすることもオススメです。

<下肢静脈瘤の治療>

静脈瘤の原因と症状に応じた治療法が行われます。弾性ストッキングを使う圧迫療法や注射で静脈を固める硬化療法、手術療法(高位結紮術、ストリッピング手術)、血管内治療(レーザー治療、ラジオ波治療)、妊娠中の場合は、積極的な治療はできないので、弾性ストッキングを着用することになるでしょう。いずれにしても担当医師とよく相談しましょう。

 

 

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