広報誌 健康倶楽部/2011年12月号

気になる鼻の症状と対処

鼻は、呼吸、そして呼吸する空気に温度と湿度を与え、空気中に浮遊するこまかいゴミをとらえて、気管や肺に入らないようにしたり、においを嗅ぎ分けるなどの働きがあります。

鼻の病気は、外鼻、鼻腔、副鼻腔に起こるものに分けられ、それぞれにおいて、さまざまな症状が起こります。よくある症状をみていきましょう。

<鼻詰まり>

かぜをひいたときなどに、鼻詰まりが強くて鼻で息をすることができなくなったり、ひどい時は鼻もかめない状態になるときがあります。こんなときは、点鼻薬を使用するとよいでしょう。点鼻薬は鼻腔内の腫れた粘膜を収縮させ、息のとおりをよくします。乳幼児の場合は、点鼻薬の使用は好ましくありません。鼻孔に詰まっている鼻汁のかたまりをやさしくとりのぞいてあげてください。

<鼻のおでき>

鼻におできができて赤く腫れたり痛んだりするのは、鼻孔の毛根や鼻翼の脂腺に細菌が感染して、化膿したためです。大部分が膿瘍が破れたあとそのまま自然に治りますが、気になっておできを指でいじったりすると炎症が広がり、ほおや目の近くに及ぶこともあるので、注意しましょう。

治りが悪かったり、ひどくなるようなら耳鼻咽喉科を受診しましょう。

<鼻出血>

誰でも一度は経験があるのではないでしょうか。特に子どもの場合は鼻の入り口近くに血管が集まっている場所があり、指でいじったりすると簡単に出血します。このような場合は、頭を前に傾け、口で呼吸し、出血している鼻先をしばらくつまんでいるとまもなく出血は止まります。しかし、鼻血を繰り返す場合や、なかなか止まらない場合は受診しましょう。

<鼻茸>

鼻孔内に、ゼラチン様の半透明のやわらかいクラゲのような腫瘤が発生する病気です。鼻茸はがんでも前がん状態でもない良性のものです。鼻茸が小さいうちは、鼻水が出る程度ですが、鼻腔を塞ぐようになると鼻づまりや鼻閉塞感があります。また、嗅覚の低下が起こることもあります。保存的治療を行いますが、効果が現れない場合は手術が必要です。

 

 

健康倶楽部トップページへ

総合南東北病院トップページへ