広報誌 健康倶楽部/2012年8月号
夏になると暑さで集中力が低下したり、疲れやすかったり食欲が低下し、食べやすいものに頼ってしまいがちで、スタミナ不足になってしまいます。
特に注意したいのがビタミンB1の不足です。ビタミンB1は、糖質がエネルギーに変換されるときに欠かせない成分で、ご飯が主食の日本人には大変重要な栄養素です。ビタミンB1が欠乏すると、糖質の代謝がうまくいかなくなり、脳や神経系統にエネルギー不足が生じます。疲れやすくなったり筋肉痛を起こしたり、食欲不振や倦怠感などが現れます。
夏はビタミンB群、C、ミネラルが汗や尿と一緒に体外へ排出され、さらに、のどごしが良く、食べやすいめん類などで食事を済ませているとビタミンB1不足になり、一向に食欲が出ないということになっていまい、体力が無くなってしまいます。
▼好きな物から食べてみる
▼少量でもバランスのいい食事を心がける
▼普段と違う場所での食事(たとえば公園などにお弁当を作って出かける)
▼食欲を刺激するような食材をえらぶ
スタミナ野菜
にんにく |
にんにくの独特の香り(アリシン)がビタミンB1と結合し、吸収率が高まり、疲労回復や滋養強壮効果があります。アリシンは細胞をつぶすことにより発生するので、刻んだりすりつぶしたりして食べるほうが効果的です。このアリシンが加熱されるとスコルジニンに変化し、コレステロール値や血圧も下げるといわれています。 |
山芋 |
山芋には、アミラーゼなどのでんぷん分解酵素が多く含まれていて、大根の約3倍。ネバリ成分のムチンは胃の粘膜を保護し、消化吸収を助けます。疲労回復や滋養強壮に優れている食品です。 |
にら |
にんにくと同じく、アリシンがにらに豊富に含まれるビタミンB1の吸収を高めます。抗酸化ビタミンに加えて、強い抗酸化作用のあるセレンを含んでいることと、β-カロテンにより老化防止に良く、細胞を強化し、抵抗力を高めるので、体力が低下していたり疲労がたまっているときにはおすすめの野菜です。 |
モロヘイヤ |
日本では1980年代に、健康食品としてブームが起こりました。水分の少ない土地でも育つ生命力の強い野菜です。オクラなどのネバリ成分と同じムチンが豊富で、滋養強壮に効く野菜の王様です。夏バテ防止に朝の野菜ジュースでいただくことをおすすめします。 |