外来受診される方

患者さん・市民の方へ

 乳腺外科のご案内

1.乳腺外科概要/診療方針

 乳腺外科では,乳房の様々な症状(しこり、痛み、分泌物など)に対して診断、治療を行っています。乳房のしこりに気づいたら、これって乳がんかな…と一人で悩まないでまずは乳腺外科にご相談ください。当院では多くの乳がん患者様の診療を行っております。乳がんは日本女性の11~12人に1人が罹患すると言われており、女性がかかる癌の第1位です。自分でみつけられる唯一のがんで、乳がん患者さんの約半数が自分でしこりに気付いて受診します。乳がんは発見されたときの進行度により完治できるかが左右されます。大きさが2cm以下と小さく、リンパ節や他の部位に転移がない早期がんでは90%以上の治癒が期待できますが、進行がんで発見されると約50%になり、早期診断、早期治療がとても大事です。

2.対応疾患

【乳がん検診】

視触診に加えて,マンモグラフィ検査と超音波検査があります。
手に触れる前の段階で早期発見できるのがマンモグラフィや超音波検査です。
それぞれ特徴があり、マンモグラフィと超音波の併用検診をおすすめします。
当院ではマンモグラフィ検診に加えて超音波検診を併用できる検診コースを新設しました。
乳がん検診の精密検査も随時行っております。
しこり、乳頭分泌、痛みなどいつもと違う症状を自覚した場合は外来受診をお勧めします。

マンモグラフィ

早期の乳がんを見つけるためにマンモグラフィ検診があります。

透明の圧迫板で乳房をはさみ、乳房をうすくのばして撮影します。

手で触れる前の段階で石灰化、しこりがうつり乳がんがわかります。

乳腺組織が多い人(高濃度乳腺)では乳がんがわかりにくいです。

少ない放射線の量で安全に乳がんの検出ができます。

妊娠中、授乳中は検査できません。

超音波

乳房全体を検出器でまんべんなくなでて乳房内に腫瘍がないか検査します。

石灰化は発見しにくいため、石灰化だけで見つかるような早期乳がんはわからないことがあります。

乳腺組織が多い人(高濃度乳腺)でマンモグラフィでは乳腺に隠れてしまうしこりがみえることがあり、超音波だとよくわかります。

マンモグラフィ、超音波にて異常所見が見つかった場合は、細い針で吸引または麻酔をして太い針で組織を採取し、悪性かどうか診断します。


【乳癌】

乳がんと診断されたら、まず乳がんがどのように広がっているかを、各種画像検査(CT, MRI, PETなど)を行い、治療の計画をたてます。
手術には乳房の一部を切除する乳房温存術と乳房を全部摘出する乳房全摘術があります。乳房全摘を行った場合は、乳房を筋肉や人工物を使って作り直す(乳房再建)ことができます。また、リンパ節に転移がある場合はリンパ節をすべて取る方法(腋窩郭清)で手術を行います。腋窩郭清では術後に、脇の下の感覚が鈍くなったり、腕がむくんだりすることがあります。リンパ節に転移がない場合は術中にリンパ節を1-2個採取し、転移がなければ腋窩郭清を省略する方法(センチネルリンパ節生検)で手術を行い、感覚障害や腕のむくみを起こさないようにします。
手術後は、薬の治療を行うことで再発率が減少し、生存率が向上します。病理組織検査の結果から、乳がんの特性と進み具合を判断して、治療を選択します。ホルモン治療と抗がん剤治療があり、治療の必要性と患者さんの希望を総合的に判断して治療法を決めていきます。
乳房温存術後やリンパ節転移があった場合は、術後に放射線治療を行うことにより、局所再発が予防されます。治療には約5週間かかり、通院治療が必要ですが、遠方で通うのが大変な場合は入院治療もできます。

乳がんが再発した場合、診断時に遠隔転移がある場合は、患者さんにあった薬に治療を行っていきます。がんによる痛みや神経症状があるような腫瘍の場合、脳の転移には放射線治療を行うことにより良くなることが期待できます。
当院ではがんによる痛みや精神的な悩みなどを一緒に解決してくれる、緩和ケアチームがあり、一緒に診察させていただきます。

【線維腺腫】

若い女性に最も多い良性腫瘍。悪性の癌に変化することはありません。
小さな線維腺腫は経過観察のみで良く、閉経後にはしこりが自然に小さくなることがあります。発育が早いもの、大きな腫瘍は切除をすすめることがあります。

【乳腺症】

乳房の老化現象と言われ、乳腺内で細胞の過度な増殖や線維化が起きて、しこりなどができることがあります。乳腺の張り、痛み、しこり、乳頭分泌、脇の下の痛み、リンパ節の張れなどの症状を起こします。加齢とともに起こりうる生理的な現象で、病気ではなく、特別な治療は必要ありません。
月経前に強く表れて月経後にやわらぐのが特徴です。
ホルモンバランスの乱れが一因でもあるので、日ごろからストレスをためないように、規則正しい生活をこころがけてください。
乳腺症が表れやすい年齢層が、乳癌が発症しやすい年齢層であるので、定期検診を受けてください。

3.担当医

鈴木 伸康

佐藤 直

阿左見 亜矢佳

大竹 徹(非常勤)

4.診察予定

【 再 診 】 ・火曜日 09:00~17:00 第1土曜日 9:00~13:00
【 初 診 】 ・金曜日 10:00~16:00 ※お問合せいただければ随時日程調節させていただきます。
【 手 術 】 ・木曜日

5.診療実績

年度 乳腺疾患
手術件数
乳がん(初発)
※内訳
平成25年 26例 23例
平成26年 49例 47例
平成27年 46例 44例
平成28年 46例 46例
平成29年 68例 67例

6.臨床研究に関する情報公開

総合南東北病院では、当院倫理委員会の承認を得て下記の臨床研究を実施します。
【研究責任者】阿左見 亜矢佳
【研究期間】 2012年7月~2018年6月
【研究内容】
乳癌の術前診断でリンパ節転移陰性と判断された症例に対してはセンチネルリンパ節生検を施行し,リンパ節転移陰性なら腋窩郭清を省略する治療が標準となっています。超音波検査,CT, FDG-PET検査を組み合わせることにより術前の腋窩リンパ節転移診断の精度を高められたかを振り返って検討します。特に当院ではPET検査を積極的に行っており、術前診断にどのように役立てるかを検討します。
【個人情報の保護】
個人情報はすべて厳重に保護され、研究成果の発表では個人が特定されることはありません。

7.乳がん検診のご案内


 ※こちらのパンフレットもご覧ください。