健康ひとくちメモ
さつまいも

ビタミンBとC
そして食物繊維

●栄養分としての働き
 さつまいもは糖質を多く含みますが、炭水化物の代謝を促すビタミンB1を比較的多く含むので、エネルギーを燃焼しやすくする作用があります。加熱によるビタミンCの損失が少ないのも特徴で、煮たり焼いたりしても約70%が残ります。ビタミンは生では100g中に29mgで、じゃがいもの35mgより下回りますが、蒸すと20mgで、じゃがいもの15mgを上回ります。ビタミンは細胞の結合を強化するコラーゲンの生成を助ける作用があるので、美肌効果が期待できます。
 食物繊維は便量を増やす効果の高いセルロースを多く含んでいます。便秘改善はもちろん、血液中のコレステロールを低下させる作用や血糖値をコントロールする働きがあるので、大腸がんや動脈硬化、糖尿病予防に役立ちます。また、さつまいもの切り口からにじみでる樹脂状の白い液ヤラピンには、便をやわらかくする働きがあり、便秘改善が期待できます。

●調理のポイント
 さつまいもの旬は9〜11月頃までですが、貯蔵してからある程度水分が蒸発した1〜3月ころのものがもっともおいしいといわれています。さつまいもの甘みの元はアミラーゼというデンプンを糖化する酵素で、石焼きいものように時間をかけて過熱すると活発に働き、甘みを引き出します。急激に高温になる電子レンジで加熱した場合は甘みは少ないですが、そのかわりにビタミンCの損失は最小限に防げます。
 さつまいもの加工品である「蒸し切干」はビタミンCこそは少ないですが、食物繊維が多いのが特徴です。100g あたり5.9g もの食物繊維を含んでいるので、便秘ぎみの人のおやつとしておすすめです。

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