健康ひとくちメモ
     鯵(あじ)  
 
脳を活性化、動脈硬化予防も
 
 鯵は暖かい海を好み、北海道南部から東シナ海までの浅瀬や湾内から深海にいたるまで、広く生息しています。ゼイゴというかたいトゲのようなウロコが頭から尾にわたって並んでいるのが特徴で、日本では昔からもっとも馴染みのある魚です。年間を通して獲れますが、旬は5月から7月頃です。しかし、産地や品種によっては、相模湾のムロアジのように秋に漁獲があるようなものもあります。ただ、一般的には秋から冬にかけては入荷にばらつきがあり、脂ののりも今ひとつのようです。
《栄養成分としての働き》
 鯵は脳を活性化させるDHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含んでいます。次いで、血管の病気に有効に働き、高血圧、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などの病気を予防するEPA(エイコサペンタエン酸)を豊富に含んでいます。他にも、骨粗しょう症改善に大切なカルシウムをはじめ、成長を促進するビタミンB2、カルシウムの腸からの吸収を助けるビタミンDなどが含まれることも、鯵の魅力と言えるでしょう。
《調理のポイント》
 鯵には『ゼイゴ』と呼ばれるとげとげのウロコがあります。そのゼイゴがしっかりつき、腹の辺りが丸く高く盛り上がっているのが薬効の高い印。また、目が生き生きして、ヒレやエラがピンと張っているのは新鮮な証です。DHAやEPAは鯵の脂肪の中に含まれているので、脂ののった鮮度の良いものを選びましょう。食べるときは抗酸化ビタミンの多い野菜やシソ・生姜・ネギなどと食べると、魚の脂の酸化を防ぐのに役立ちます。ビタミンB群が含まれるので夏バテ予防にお勧めですが、焼きすぎるとせっかくの脂が落ちてしまうので注意が必要です。

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