健康ひとくちメモ
     ココア
 
栄養価の高いのが特徴

 ココアとチョコレートは、ともにカカオ豆を原料とする食品です。これを焙煎、粉砕したあと、ペースト状に煮つめ、脂肪分を除いて粉末にしたのがココア。ペーストに香料や糖分などを加え、固形にしたものがチョコレートです。
  
〈栄養成分としての働き〉
 ココアは嗜好飲料の中でも非常に栄養価の高いのが特徴で、たんぱく質、脂質、糖質、カルシウム、カリウム、鉄、ビタミンB2、B6、B12、食物繊維などを豊富に含んでいます。その主な効用は疲労回復や動脈硬化、高血圧、血栓症、貧血、情緒不安定、便秘、肥満などの予防・解消です。
 それに加えて、ココアには活性酸素を中和するポリフェノールが極めて豊富で、細胞の老化、生活習慣病の予防にも効果的です。また特有のほろ苦さの元であるテオブロミンは自律神経の動きを調整して気持をリラックスさせ、睡眠障害の解消にも有効です。
 
〈調理のポイント〉
 ココアには、脱脂したカカオのペーストを溶けやすい粉末にしたピュアココアとピュアココアに粉乳や香料などを加えたミルクココアがあります。ともに粉末を少量の熱湯で溶かし、温めた牛乳を加えて飲むのが一般的です。このとき風味よく仕上げるには、粉末を熱湯で溶いたあと、弱火で焦がさないように4〜5分加熱してやるのがポイント。保存する場合は、湿気を吸うと風味がそこなわれるので密閉容器を使い、冷蔵庫へ入れるようにしましょう。
 カカオを原料とするチョコレートも主な栄養・効用は共通です。ただしチョコレートは35〜40%も脂質を含んでおり、肥満や高脂血症の原因になります(ココアは粉末状で約20%)。食べ過ぎ、飲みすぎは避けるようにしましょう。
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