薬局だより

「花粉症の治療薬」

花粉症の治療薬 〜 抑える薬や軽くする薬 〜

 2009年の東北南部のスギ花粉飛散量は昨年よりは少ないものの、過去5年間と比較すると3番目に多く、飛散開始は2月下旬から3月上旬と予想されています。花粉症は花粉などアレルギー原因物質によって体内に出てくるヒスタミンのため神経や血管などが刺激されるアレルギー反応で、くしゃみ・鼻水・目のかゆみ・倦怠感・微熱・皮膚のかゆみ、などの症状を伴います。(「花粉症予備軍とは」を参考)
治療薬
 ◆抗アレルギー薬:アレグラ、アレロック、ジルテックなど=ヒスタミンの発生と放出を抑えることで症状を軽くし、また症状が出始めるのを遅らせる効果があります。ただし、出てしまったヒスタミンを抑える薬ではありません。◆抗ヒスタミン薬:ポララミン=花粉によって発生したヒスタミンの働きを抑えます。アレルギー症状がひどいとき、花粉の飛散が多い日などに即効的な効果が期待できます。ただ副作用の眠気・口の渇き・倦怠感などは抗アレルギー薬より強く感じるようです。◆ステロイド(副腎皮質ホルモン剤):セレスタミン=ステロイドはヒスタミンによる炎症を鎮めアレルギー反応も抑える働きをします。効果は非常に強力ですが、即効性はありません(セレスタミンは抗ヒスタミン成分が配合されているので即効性あり)。強力な効果を持つ反面、強い副作用があり、そのリスクを避けるため、なるべく短期間で使用する必要があります。
予防法は2週間前から
 花粉症の人は2月上旬には対策を始める必要があります。花粉が飛び始める2週間ほど前から抗アレルギー薬を内服しておくと症状を軽くすることが出来ます。早めに医療機関を受診するとよいでしょう。
(参考文献:協和発酵・キリンHp、ウェザーニュース:薬剤科 佐久間 眸)
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