薬局だより

「お酒と薬の組み合わせ」

生命にかかわることもある

 アルコール(酒)は主に解熱鎮痛薬、精神安定薬、降圧薬などと相性が悪いことが知られています。一緒に服用すると薬の作用が増強され、意識がなくなったり血圧が下がりすぎたりすることがあるので、一緒の摂取は控えるべきです。アルコールと一緒の摂取がとくに問題になる薬を以下に挙げます。
解熱鎮痛薬
アスピリンを酒と一緒に飲むと相乗効果によって「胃が荒れて」しまいます。またアセトアミノフェンを含んだ解熱鎮痛薬では「肝機能障害」を起こすことがあります。
睡眠導入薬
睡眠導入薬(ハルシオンやレンドルミンなど)と一緒に飲むと、効き目が強く出る可能性があります。
糖尿病薬
糖尿病薬と一緒に飲むとアルコールの酔いが非常に強くなって「悪酔い」することがあります。また、薬が効きすぎてしまい「低血糖状態」になることもあります。
血液が固まるのを防ぐ薬
ワーファリンなどの経口抗凝固剤と一緒に飲むと、薬が効きすぎて「血が止まらなくなる」「脳出血を起こす」「胃や腸からの出血を起こす」「吐血や下血を起こす」など生命に危険を及ぼすことがあります。
利尿薬
降圧利尿薬と一緒に飲むと、「血圧が急激に下がり、めまいなどを起こす」ことがあります。
抗うつ薬
抗うつ薬と一緒に飲むと、「血液中の濃度が上がり、効きすぎてしまう」ことがあります。その結果、「精神の錯乱」「幻覚」「手の震え」「食欲不振」などが起こることがあります。
「悪酔いする」「ひどい二日酔いになる」といったものから、生命に危険を及ぼすほど危険な飲み合わせもあります。薬を飲んでいるときはアルコールを控えた方が賢明でしょう。
(参考文献:「治療薬マニュアル」薬剤科 佐久間眸)
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