薬局だより
〜冷シップ・温シップの使い方〜
急性には冷シップ
 シップ剤は腰痛、捻挫、筋肉痛、関節痛などでよく使われ、市販薬も多く出ています。シップ剤は、冷シップまたは温シップという「刺激型鎮痛消炎パップ剤」と、冷温の区別がなく薬が患部に吸収されることを重視した「経皮吸収型鎮痛消炎剤」の2つに分けられます。

☆刺激型鎮痛消炎パップ剤
 冷シップは、保湿性に優れた基材に消炎鎮痛薬と天然ハッカ(メントール)などの冷感刺激のある成分を加えているので、冷たくスースーした感じがあります。一方、温シップはトウガラシエキスなど温感刺激がある成分を加えているので温かく、血管を広げ患部の循環を良くする効果があります。冷やした方がいいか温めた方がいいかは、症状によって異なります。急性の炎症や痛みを伴う場合には冷シップ、慢性化して炎症がなく、お風呂などで温めると楽になるような場合には温シップを使うとよいでしょう。

※温シップの注意点
 温シップは冷シップに比べ皮膚への刺激が強く、発赤・発疹などが出やすいとされています。また、はがしてすぐの入浴や、貼っている所をコタツやホットカーペットなどで温めると、刺激が強くなることがあります。入浴の場合、30分から1時間前にははがしておくようにしましょう。


☆経皮吸収型鎮痛消炎剤
 冷温の区別がなく、消炎鎮痛薬が患部に吸収されることで効果をもたらすものです。薬が均一に吸収され、1日1〜2回の貼りかえで十分効果が得られるようになっています。
 このように、いろいろな種類のシップ剤がありますので、症状・それぞれの使用感などを考えて選んでみて下さい。
 

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