薬局だより
花粉症の薬 抗アレルギー薬
「早め」がポイント
 花粉症とは、目や鼻の粘膜に起こるアレルギーの一つです。アレルギー反応を引き起こす原因物質は花粉だけではありませんが、春先はスギ花粉などが目や鼻の粘膜に接触することでアレルギー症状が現れます。花粉症に使われる薬として、抗アレルギー薬があります。

その種類は?
@化学伝達物質遊離抑制薬
 花粉症の症状を引き起こすヒスタミンという物質は化学伝達物質と呼ばれているものの一つです。くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの症状は、体内に取り込まれた花粉の刺激によってヒスタミンやその他の化学伝達物質が飛び出してしまったために引き起こされます。化学伝達物質遊離抑制薬はヒスタミンなどが飛び出すのを防ぎ、花粉症の症状を抑えます。
 
A抗ヒスタミン薬
 花粉症の症状はヒスタミンが神経や血管に働いて引き起こされます。これらの神経や血管にはヒスタミンがくっつく「受容体」があり、そこに先回りしてヒスタミンがくっつくのを抑えるのが抗ヒスタミン薬です。しかし、ヒスタミンは脳において身体や心の機能を保つ働きがありますので、脳のヒスタミン受容体にも作用して眠くなる、身体がだるくなるなどの副作用を引き起こします。今は脳のヒスタミン受容体への働きを抑えた眠気の少ない薬もありますので、医師に相談して下さい。
 
 抗アレルギー剤は服用後1〜2週間後に効果があります。花粉が飛散する約2週間前から薬を服用すればアレルギーの発症時期を遅らせ花粉症の症状を軽くすることができる、とされています。花粉症の治療は「早め」が大切です。早めに病院を受診し、医師の指導のもと薬を服用することをお勧めします。

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