薬局だより
下剤について
増えている便秘に服用
 近年、食生活の欧米化に伴う食物繊維の摂取の減少、車社会による運動不足などにより便秘は増加しています。特に女性と高齢者に多くみられています。便秘はまず食生活の改善、適度な運動や規則正しい生活習慣などが大切です。しかし、それでも効果がない時は、薬を用いることもあります。
 
@膨張性下剤
水分を吸収させて便を軟らかくし、腸の内容物を膨張させることで、腸を刺激して排便を促します。150〜200ml程度の多めの水で服用します。
  
A浸透圧性下剤
〜酸化マグネシウム、ラクツロースシロップなど〜
成分はほとんど吸収されない塩類や糖類です。腸に大量の水分を引きこむことで、便を軟らかくします。習慣性がないため長期的に服用できるので、他の下剤と併用して使われることが多い薬です。
  
B大腸刺激性下剤
〜センノサイド、アローゼン、ラキソベロン液、テレミンソフト坐剤など〜
腸を刺激して腸の働きを活発にし排便を促します。効果は一番強いですが、習慣性があり連用により効かなくなって量が多くなる可能性があります。服用によりおなかが痛くなることも多い下剤です。習慣性、連用性から長期間大量に服用し続けないよう注意が必要です。
 
C浣腸と坐薬
〜グリセリン浣腸、新レシカルボン坐剤など〜
浣腸にはグリセリンや薬用石鹸を使い、直腸を直接刺激して排便を促します。効果は即効的です。座薬は炭酸水素ナトリウムを含み、直腸内で炭酸ガスを発生させ、その刺激で便通をつけるものがよく使われていて、その作用は浣腸よりは穏やかです。

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