薬局だより
薬の加工について
噛んだり砕いていけない錠剤も
 錠剤にはいろいろな加工が施されています。
 
@裸錠 薬の成分を錠剤の形に圧縮し、表面は何も加工していないもの。
A糖衣錠 薬の表面を甘い糖分の膜でおおったもの。
Bフィルムコート錠 薬の表面を水溶性の化合物の膜でおおったもの。「糖衣錠」と「フィルムコート錠」は、苦味や刺激臭をなくして飲みやすくしたり、湿気や光に対する安定性を向上させます。
C腸溶錠 薬の成分が胃酸によって変化したり、または胃を刺激するために、胃では溶けにくく腸で溶ける膜を施したもの。「腸溶錠」を噛んだり砕いたりすると、薬が胃の中で溶けてしまい、胃酸によって効果を失うことになります。また胃の粘膜を荒らしたりします。
D徐放錠 薬の成分がゆっくりと溶け出し、効果が長く続くように加工したもの。「徐放錠」を噛んだり砕いたりすると、短い時間で薬の効果が出て、血液中の薬の濃度が急激に上昇し、副作用の危険性が増す場合があります。
E舌下錠 口の中の粘膜から薬の成分を吸収させるタイプのもの。舌下錠は、舌の下または歯ぐきと頬の間に入れて溶かして使用する薬で、とても溶けやすくできています。効果の発現が1〜2分と早いのが特徴です。「舌下錠」を飲み込んでしまうと、薬の成分が胃で分解されたり、肝臓で代謝されたりして、効果がなくなったり、即効性がなくなってしまいます。
 
 このように、錠剤にはいろいろな加工が施されており、中には砕いてはいけない薬もありますので、錠剤が飲みにくいなと思った時は、医師または薬剤師に相談して下さい。 
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