薬局だより
〜薬の分解と排泄〜
☆薬はどこで無毒化されるの?
 クスリは肝臓、消化管粘膜、肺、腎臓などで分解され無毒化(代謝)されますが、その中でも最も大きな割合を占めるのが肝臓です。  
 肝臓には、チトクロームP450と呼ばれる酵素があって、多くのクスリを酸化し効果を低下させるとともに、水に溶けるようにして腎臓から排泄されやすくします。また、肝臓はクスリのほかにも、アルコールやニコチンなどの有害物質を分解し無毒化する働きがあります。肝臓は体内の巨大な化学処理工場であるといえるでしょう。  
 代謝されたクスリの多くは、クスリとしての効果が落ちてしまいますが、なかには代謝されても効果が変わらないものもあります。また、代謝されてはじめて効果を発揮するものもあります。
 
主に肝臓で分解され腎臓から尿で排泄へ
 
 
☆薬の排泄はどうなっているの?
 大部分のクスリは、腎臓から排泄されます。腎臓以外では肝臓、肺、腸管、唾液腺などからも排泄されますが、その割合は少ないです。腎臓は、血液をろ過して尿を作っていますが、血液中のクスリも、腎臓でろ過されて尿に入り、体外に排泄されます。  
 クスリはまず (1)体内の血液に入る(吸収) (2)次に血液の流れに乗って移動し、体の各場所に広がる(分布) (3)その後クスリは主に肝臓で分解(代謝)される (4)腎臓から尿中へと排泄される、ということになります。
 
  
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