薬局だより
〜関節リウマチのくすり〜
〔主な薬剤の種類〕
 関節リウマチは、免疫異常による慢性の関節炎が主な症状なので、炎症を直接抑えるくすりと、免疫異常も改善する抗リウマチ薬が使われます。メトトレキサートなど一部の免疫抑制薬や、インフリキシマブやエタネルセプトといった生物学的製剤は、この病気の特徴である関節が壊れる症状を抑える効果が証明されています。
 
副作用によく注意を!
 
 
〔服薬上の注意点、副作用〕
 非ステロイド抗炎症薬の副作用は、消化管障害、腎障害、出血傾向などが有名でしたが、心筋梗塞などの心血管障害もあるようです。一部の新しいくすりには、消化管障害を減らすことが期待されています。ステロイドは感染症、骨粗鬆症、心筋梗塞や脳梗塞、消化管障害、糖尿病などの副作用が知られています。いずれも、なるべく少量を短期間使うことが原則ですが、症状によっては続けざるを得ない場合もあります。
 一方、抗リウマチ薬の副作用はくすりによってかなり違います。一般に、飲みぐすりの抗リウマチ薬には肝・腎・肺・脊髄などの臓器障害の副作用が出ることがあります。逆に生物学的製剤では、結核の再発などを含めたいろいろな感染症には特に注意が必要です。
 
〔日常生活での注意点〕
 くすりによって使い方には特徴があり、例えばメトトレキサートは週1〜2日だけ飲むくすりですので、毎日飲むと非常に危険です。その他、食前や食間に飲むくすり、夕方飲むくすりなどもありますので、それぞれの指示を守ってください。免疫を抑える抗リウマチ薬では、感染症に注意を要します。生ワクチンは禁止ですが、インフルエンザなどの不活化ワクチンの予防接種は積極的に受けてください。
  
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