笑い
 
独立した支配力を持つ司令官

 
 自律神経は末梢神経のひとつで、全身のほとんどの器官を支配しています。運動・感覚神経とは違い、大脳からの意識的な命令から独立して働いているので、内臓や器官を本人の意志で自由に動かすことはできません。無意識に呼吸をしたり、食べ物を消化したり、心臓が休みなく動いているのは、主としてこの自律神経の働きによるものです。
 自律神経は、交感神経と副交感神経に分かれ、たとえば心臓の拍動を増加させるのが交感神経、拍動を抑えるのが副交感神経というように、二つは相反する働きをしています。そして、身体の内と外の環境によって自動的に切り替わりながら、調整し合っています。
 交感神経の中枢は脊髄にあります。脊髄の両側には交感神経幹が走っており、脊髄から出た神経繊維はここに入って、各臓器へ分布しています。
 一方、副交感神経は脳幹(中脳・橋・延髄)と仙髄から伸び、顔面や、迷走神経として腹部内臓などに分布しています。脳幹は大脳の支配を受けているので、副交感神経は大脳と密接にかかわっているのです。顔の筋肉が、無意識に動いたり意志によっても動かすことができるのは、脳の支配を受ける神経と、支配を受けない神経が一緒に走っているからなのです。
自律神経

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