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「トランス脂肪酸」

 トランス脂肪酸とは、脂質を構成している成分、脂肪酸の一種。マーガリンやショートニング、業務用油などを作る過程で発生するものです。また、牛肉や乳製品などには、天然由来のトランス脂肪酸が若干含まれています。
 このトランス脂肪酸には、血中の悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らす働きがあります。ですから、大量に摂取すると、動脈硬化など、身体に悪影響をおよぼす危険性があります。
 このため欧米では、食品に含まれるトランス脂肪酸の量の表示を義務化したり、トランス脂肪酸の含有量を規制するなどの動きがみられます。
 しかし日本では、国家レベルでの対応は、今のところありません。これは、日本人はトランス脂肪酸の摂取量が少ないこと、トランス脂肪酸の働きを抑えるリノール酸の摂取量が多いことなどが理由にあげられます。
 確かに現段階では、トランス脂肪酸による健康被害ほ少ないと考えられます。ただし、スナック菓子が好きな方や、ファーストフードなどの外食が多い方は、注意が必要です。様々な食材をバランスよく食べるよう、心がけてみてください。

※ショートニング…スナック菓子など、多くの食品に使われるラードの代用品
 
−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2007年5月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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