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梅干しの効用
 

「調味梅干し」と、昔ながらの「梅干し」
 最近、梅干しが酸っぱくないなあ…そんな風に感じることはありませんか。昔の梅干しは、口に含むと唾液腺が盛んに刺激され、それこそ顔が引きつるような酸っぱさ、塩辛さがありました。
 一方、最近の梅干しは、何だかまろやか。これは市販されている梅干しの多くが「調味梅干し」だからです。調味梅干しは、一度漬けた梅干しを水にひたして塩分を抜き、調味料や保存料を加えたもの。しかし、こうした梅干しでは、梅本来に備わっている有効成分が失われてしまう場合もあるのです。
 今回は、昔ながらの梅干しの効用をご紹介しましょう。
 
「酸っぱい」が効く!?
 梅干しが酸っぱいのは、梅に、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸が豊富に含まれているからです。これらの有機酸は、直接的、また間接的に、身体に様々な効用をもたらしてくれます。
 梅干しにはどんな効用があるのでしょうか。
 
梅干しの効用
◎疲労回復
梅干しに豊富に含まれるクエン酸によって、体内で無駄なくエネルギーが作りだされ、また、疲労物質・乳酸を分解してくれる。
◎殺菌作用
梅干しは酸性度が高く、強い殺菌作用をもつ。そのため、昔から食中毒の予防などに効果があるとされる。
◎イライラ解消
カルシウムはイライラなどを鎮静させる作用があるが、梅干しの有機酸は、カルシウムの吸収を促進する作用があるため、カルシウムを多く含む食品(豆腐など)と一緒に摂るようにすれば、ストレスなどによるイライラの解消に役立つ。
◎その他にも、梅干しは、胃腸の調子を整えたり、食欲不振に効果がある。また睡液分泌を促すことで、唾液の成分に含まれる消化促進効果や、抗酸化作用などの相乗効果も期待できるといわれる。
 
〈塩分が気になる人は…〉
効用の多い梅干しも、塩分が高いのが難点。塩分が気になる人は、新鮮な青梅だけを煮詰めて作られた、「梅肉エキス」を梅干しの代わりに摂るとよいでしょう。
 
−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2007年6月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載
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