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予防接種を受ければインフルエンザにかからない? |
ワクチンの接種、つまり予防接種を受けると、インフルエンザにかかりにくくなります。ただし、予防接種を受ければ絶対にインフルエンザにかからない、というわけではありません。予防接種の発病防止効果は高いものの、100%ではないのです(表1参照)。
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しかし、予防接種には発病防止効果だけでなく、発病しても症状が無化せずにすむ、という効果も期待できます(表2参照)。ですから、インフルエンザを発病しやすいお子さんと、発病すると肺炎などを併発したり重篤化しやすいお年寄り、お勤めなどを長期間休めない方などは、予防接種を受けておいたはうがよいでしょう。
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なお、予防接種は接種後2週間程度経過してから効果が現われます。インフルエンザの流行期に間に合うよう、12月上旬までに接種を受けるようにしてください。13歳末満のお子さんの場合は通常2回、1〜4週の間隔をあけて接種します。1回目の接種を11月中旬までに行ない、2回目の接種を12月上旬に受けられるようにしましょう。 |
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肺炎球菌のワクチンを接種する |
お年寄りは、インフルエンザにかかると肺炎を併発しやすいのですが、これは、インフルエンザを発症し弱った肺に、肺炎をおこす病原体が感染し、発病してしまうため。その病原体のひとつ「肺炎球菌」に対して、有効なワクチンがあります。
このワクチンを接種すると、肺炎球菌による肺炎が起こりにくくなり、発病しても重篤化しにくくなります。まだ接種したことがない高齢者の方は、この機会に接種することをお勧めします。
なお、肺炎球菌の予防接種は全額実費です(およそ8000円前後。ただし、一部の自治体では助成金制度あり)。接種される際には、かかりつけの医師にご相談ください。 |
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外出後の手洗い・うがいは必須
手洗いとうがいは、手指や咽喉頭の粘膜に付着した病原菌やウイルスなどを除去しますから、インフルエンザにも有効です。
また、のどの粘膜が乾燥していると、インフルエンザの原因であるインフルエンザウイルスに感染しやすくなります。のどの粘膜を潤すという意味でも、うがいは効果的な予防法です。 |
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マスクは意味がない?
マスクはインフルエンザウイルスを通してしまうから予防法にはならない、といった見方があります。確かに、マスクは全てのウイルスを防御できるわけではありません。
ただし、のどの粘膜の乾燥防止や、手に付着したウイルスが口につくのを防ぐなど、マスクの着用はインフルエンザの予防法として有効です。外出時にはマスク(気密性の高いもの)を着用しましょう。 |
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食事と睡眠は大事!
どんな病気でもそうですが、インフルエンザも身体の抵抗力が弱っていると発症しやすくなります。栄養バランスのとれた食事を心がけ、しっかりと睡眠をとるようにしましょう。 |
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その他の予防・対策 |
インフルエンザウイルスは乾燥した環境を好みます。加湿器などで部屋の湿度を保つようにしましょう。部屋の換気も行なって下さい。
また、人ごみを避けることも大切です。不要な外出はせず、外出する際にはマスクを着用、帰宅時には手洗い・うがいを忘れずに行ないましょう。 |
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それでも、インフルエンザを発症したら… |
予防していても、インフルエンザに感染・発病してしまうことはあります。インフルエンザの症状(表3参照)がある、または体調がどうにも優れないときは、すぐにかかりつけ医を受診し、ゆっくりと休養をとるようにしましょう。
また、症状が治まってからも、ウイルスが体内に潜んでいることが多くあります。回復後、2日くらいは自宅で安静にするようにしましょう。 |
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新型インフルエンザへの対策 |
近年、主に烏が感染するインフルエンザウイルスが変異して、人から人へ感染する新型インフルエンザウイルスになるのではないか、と危倶されています。そこで最後に、個人でできる新型インフルエンザ対策をご紹介しましょう。 |
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●正しい情報を得る |
正しく、新しい情報を常に把握しておくことは、非常に重要です。厚生労働省や国立感染症研究所のウェブサイト(ホームページ)など、信頼できる機関から発信されている確かな情報を入手するようにしましょう。 |
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●食料や生活用品などの備蓄 |
新型ウイルスの感染者が国内で確認された場合、極力外出を控えなければなりません。このため、食料品や生活用品の備蓄は必要不可欠。表4のような備えをしておきましょう。 |
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●日頃から体調管理を! |
通常のインフルエンザもそうですが、体力が落ちていれば、感染しやすくなります。食生活や睡眠時間など、健康に配慮した生活を送りましょう。また、かぜやインフルエンザといった疾患、感染症にかからないようにすることも大切です。 |
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絶対にインフルエンザに感染・発病しない予防・対策はありません。しかし、予防や対策を行なうことで、感染や発病しにくくなることは確かです。また、万が一発病しても、症状が悪化せずにすむ確率は上がります。今年も、しっかりと予防して、インフルエンザウイルスから身を守りましょう。 |
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参考ウェブサイト
厚生労働省「新型インフルエンザ 個人でできる対策」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/11.html#exa) |
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−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2008年11月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載 |
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