はつらつ健康ナビ
なんとかしたい!冷え性
 

 ある調査によると、女性の7割は自分が冷え性であると感じているそうです。  
 人間の体温は血液の循環により保たれていますが、血行が妨げられている部分があると、そこに「冷え」を感じるようになります。そし てこれは、ある部分に問題があるケースよりも、全身の血行にいくつかの要因(自律神経・貧血・低血圧・季節に対する身体感覚)が悪影響を与え、結果としてその部分に症状がでるケースが多いのです。 このため、冷えるところを集中的に温めるのも一時的には有効ですが、冷え性には、全身の血行をよくすることを目指します。生活習慣の改善からストレス対策、健康とファッションといったことまで、心身に対して幅広くアプローチしていくことがより効果的です。

  
 
(1)自律神経
 医学的には冷え性そのものは病気として扱わない(冷え性によって引き起こされる症状を病気として扱う)のが一般的ですが、あえて扱うとするなら、自律神経失調症(あるいは、その手前の状態)のひとつになります。  

 血液循環を調整する自律神経は、女性ホルモンの分泌や人間の感情に関係する神経とともに脳の中枢部分でコントロールされているため、これらは互いに影響し合っています。血行をよくするのに、生活習慣の改善やストレス対策が有効なのはこのためです。
 
(2)貧血・低血圧
 貧血、つまり血液中の赤血球が少ないと、身体はエネルギー不足を起こし、血行も悪くなります。極端なダイエットや栄養の偏った食生活が、貧血の大きな原因となります。

 一方、低血圧は、血液を送る力が低下している状態です。3度の食事をきちんと摂り、適度な運動を心がけましょう。冷え性の改善も期待できるはずです。
 
 
(3)季節に対する身体感覚
 エアコンの普及は、季節に対する身体の調整機能に影響を与えただけでなく、身体を締めつけ、肌を露出させるファッションの流行も生みました。パンプスやミュールを一年通して履く傾向もそのようです。こうしたファッションは冷え性の方にはお勧めできませんが、個人の嗜好もあります。健康とのバランスに留意して、上手におしゃれを楽しんでください。
 
−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2008年11月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載
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