介護の知恵袋

看護師からのアドバイス「負担の少ない移動法」

「ボディメカニクス(自然の法則や人間の自然な動きを活用する看護(介護)技術)」について、今回は、ベッドから車椅子やポータブルトイレに移動するときの介助を例にあげてご説明します。4月号と併せてご覧ください。

介護の力=ボディメカニクス

 介護者に最も負担がかかるのが、介護を受けるお年寄りの動きだしのときです。このときに無理な力をかけると相手に苦痛を与え、骨折などの原因となります。

 立ち上がりの介助のとき介護者は、腰(重心)を落として安定をはかり、お年寄りの腰にまわした手をしっかり組んで安全を確保します。そして、相手を引き寄せながら身体全体を使ってゆっくりと上体を起こします(テコの原理)。

 方向転換のときは、相手を抱きかかえたまま重心をひとつにして身体を回転します。回転の力を利用すれば無理な力はいりません。

 ボディメカニクスは、より負担の少ない、安全な介護を可能にします。地域の介護講習会などに参加して、実際に一度体験してみてください。

ボディメカニクスの活用

 

トップページへ