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身体のニオイ、気になりますか?

ふとした時に気になる、身体のにおい。自分の身体のにおいを気にされる方が、最近増えてきています。

においがするのは体質だから……年齢のせいだから……と、あきらめることはありません。きちんとケアすることで、身体のにおいを抑えることができます。

わきの下や足のにおいは、汗が原因となって発生します。におい対策のポイントは、清潔を心がけ、汗対策をきちんと行なうこと。 一方、身体全体のにおいは、生活習慣を見直すことで改善できます。

わきの二オイ・足の二オイ

 わきのにおい・足のにおい。共通のキーワードは「汗対策」です。 日常生活のケアをきちんと行なえば、においを抑えることができます。

●原因

 わきの下や足、そのにおいの原因は、ずばり汗。とはいっても、意外なことに汗自体は無臭です。けれどもかいた汗をそのままにしておくと、皮膚にすみついている細菌が汗の成分を分解し、におい物質が発生してしまうのです。  

 また、「におい物質を生じさせやすい汗腺」もあります。ほぼ全身にある「エクリン腺」からでる汗の成分は、水分と塩分。においのもととなる物質は、あまり含まれていません。一方、わきの下に多い「アポクリン腺」からでる汗は、たんばく質・脂質・糖などが含まれています。この汗は、細菌によって分解が進むとにおい物質が発生しやすいのです。

 

●日常生活のケア

 ケアの基本は、清潔を保つこと。かいたばかりの汗は無臭です。におい物質が発生する前に汗を取り除けば、においを防ぐことができます。  

 こまめに汗をふきとったりシャワーをあびること、通気性のよい衣類を選ぶこと、わき毛を除去することなどがポイントです。 また、市販のデオドラント剤(制汗剤など)を利用することで、気になるにおいを軽減することができます。

 

 

 

わきの下・足のニオイを防ぐ

※こまめに汗をふく・シャワーをあびる

※通気性・吸湿性のよい衣類(下着・衣服・靴・靴下)を選ぶ

※わき毛をかみそりなどで除去する(汗がたまったり、細菌が繁殖するのを防ぐため)

※同じ靴を毎日履かない

※靴をこまめに陰干しする

※制汗剤を利用する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身体のニオイ

 身体のにおいは、一般的に年齢とともに強くなっていくものです。けれども、においの原因は年齢ばかりではありません。生活習慣が体臭に大きく影響しているのです。

 

●原因

 原因のひとつは肝臓機能の低下です。肝臓には、体内のにおい物質を分別して排出する働きがあります。肝臓の機能が低下すると、におい物質が排出されずに全身をめぐることになります。これが皮膚などから放出され、体臭となるのです。  

 同様に、腸内環境の良し悪しも身体のにおいに影響を及ぼします。腸内に悪玉菌が増えるとにおい物質が多く発生し、それが血管に入って全身をめぐります。やがて身体の表面へでてきてにおいを発生させるのです。

 また、脂っこい食事は汗の量ばかりか、におい物質までも増やしてしまいます。

 

●日常生活のケア

 肝臓に負担をかけないよう、アルコール・たばこを控えましょう。ストレス解消に努めることも大切です。  脂質の多い食事を控え、代わりに腸内環境を改善する食物繊維の多い食材やヨーグルトなどを積極的に食べましょう。

 

全身のニオイを防ぐ

・脂肪の多い食品を控え、食物繊維を多く摂る

<腸内環境を整える>

食物繊維の多い食品…ヨーグルト、大豆、メカブ

<汗腺機能を高める>

ヤマイモ、サトイモ、豆乳など

・お酒、タバコを控える

・ストレスをためこまない

 

 

におう汗とにおわない汗

 汗がにおいの原因となるなら、かかないほうがよいのかというと、そうではありません。汗には「におう汗」と「におわない汗」があります。  

 スポーツ選手のさわやかな汗は、におわない汗。わずかな塩分だけを含み、さらっとしています。蒸発しやすく、体温調節がスムーズに行なわれます。

 一方、ミネラル分や老廃物などを多く含む汗は、ベタッとして蒸発しにくく、細菌の繁殖によりにおいが発生しやすくなります。このべたべた汗の原因は、脂っこい食べ物、ストレス、運動不足、エアコンの多用などです。

 においを抑えるには、汗をかかないようにするよりも、よい汗をかけるように心がけるほうが効果的です。ウォーキングなどの運動を習慣づけたり、ぬるめのお湯でゆっくりと入浴をしたりするとよいでしょう。 また、少しだけ昼寝をすると、夏なら心地よい汗をかけます。

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2009年7月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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