介護の知恵袋

「ひとりで悩んでいませんか?70歳以上の介護者の方へ」

 厚生労働省の『国民生活基礎調査』によると、70歳以上の方が介護をする、いわゆる「老老介護」世帯の割合が初めて3割を超えました。そうしたなか、高齢者の方がひとりで介護を行なっているご家庭が、社会から孤立化しているという深刻な問題が起きています。

ひとりで悩まずに…

 一般的に私たちは、家庭内の事を外に漏らしたくないという気持ちがあります。なかでも介護には、排泄や食事など、家族の極めて個人的な行為が含まれているため、多くの難しい問題を、介護者ひとりが抱え込んでしまうという傾向もあるようです。

 介護を行なう場合、ご家族の協力はもちろん、介護制度の活用、地域社会との連携が大切です。

 また、介護を行っている方々は、互いに共通する悩みを抱えているようです。介護コミュニティなどを通じて、そうした方たちと知り合うことは、精神的なストレスを軽減することにもつながるでしょう。

 

地域支援包括センターの活用

 自分ひとりで介護の悩みを抱えこまないためにも、「地域支援包括センター」を活用することをお勧めします。

 「地域支援包括センター」は各市区町村に設置されていて、介護に関する同じ悩みをもつ家族同士の集まりや、介護についてのセミナーなど、さまざまな情報を提供しています。

 その他にも、地域支援包括センターでは、高齢者に関する幅広い相談(※)を受け付けています。(必要に応じて訪問も実施)。まずはお住まいの市区町村の福祉担当窓口にお問い合わせください。

 

※介護・医療・福祉・保険など、さまざまな制度や地域の社会資源の紹介、悪質商法などの被害防止と対応、高齢者虐待の早期発見と防止、成年後見制度の手続き支援など。

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2009年12月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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