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肥満解消!健康 ダイエット めざせ!!BMI22

 「肥満」とは、普通、標準体重を超えた太りすぎの状態のこと。そして、「肥満は健康の敵!」と言われますが、それは、肥満がさまざまな生活習慣病のもとになったり、増えた体重が胃や関節に負担をかけることで腰痛や関節痛が起こったりするからです。では、「肥満解消」のためのダイエットには、どんなものがあるのでしょうか。


肥満ってどういう状態のこと?

 まず、肥満とはどのような状態を指していうのでしょうか?前述のように、一般的には「太りすぎ」のこと、と捕らえられていますが、医学的には脂肪が一定のラインを超えて増えてしまった状態のことをいいます。

 では「一定のライン」についてですが……。これはBMI(Body Mass Index=肥満指数の頭文字)という数値で判定されます。BMI数値は、次の計算式で算出します。  

 日本肥満学会の判定基準では、統計的にもっとも病気にかかりにくいBMI22を標準とし、25以上が肥満とされます。さらに肥満度を4つの段階に分けています。 

 

内臓脂肪量は腹囲で分かる

 わたしたちが食事などで吸収したエネルギーのうち、余った分は脂肪として蓄えられ、食べ物がない!など、緊急時に生命維持のために使われます。このようにからだに蓄えられる脂肪のうち、最も問題視されるのは内臓にたまる脂肪。内臓脂肪が増え、内臓脂肪型肥満と呼ばれる状態になると、高血圧や動脈硬化、糖尿病や脂質異常症などになりやすくなるからです。   

 この内臓脂肪は、腹囲(へその高さで測定するおなかの周囲径)と比例するので、腹囲を測ることで内臓脂肪型肥満かどうかを知ることができます。男性は腹囲85cm以上、女性の場合は90cm以上になると内臓脂肪型肥満と判定されます。

どうして肥満になるの? 

 次に肥満になる原因について考えてみましょう。肥満は子どものころからの生活習慣、特に食習慣に大きな原因があるといわれています。

 例えば間食・夜食の習慣や、肉類・揚げ物など高カロリーの食事が多い、おやつなどの「だらだら食い」(いつまでも、のべつ幕なし食べている)などが挙げられます。要するに必要以上のエネルギーをとっていることが問題なのです。

健康的な正しいダイエット

 それではここで、無理のない健康的なダイエットについて考えてみましょう。まず結論から先に言えば、「しっかり身体を動かし、腹七分目を守る」のがコツ。やはりダイエットの基本は、生活習慣=食習慣の見直しから始まります。

具体的には……

@エネルギーの摂り過ぎを改める

・肉類や揚げ物などの高カロリーメニューを避ける。

・お菓子類を減らす。

・野菜・海藻類、きのこなどをしっかりとる

A食べ方の悪習慣を改める。

・1日3食、きちんと食べる。

・3食ほぼ同じ量をとる。できれば夕食は軽めに(夕食をたくさんとる人は太りやすい)。

・夜食は控える(就寝3時間前になったら食事もお菓子も控えよう)。

・よく噛んで、ゆっくり食べる。

B運動の習慣をつける。

・有酸素運動と筋肉運動を習慣にする。

さてここで……

 減量に最も効果が期待できるのは食事療法ですが、太りにくい身体に体質改善、その後のリバウンドを防止するために、ぜひ同時に、運動療法も行ってください。

 最近の日本人は、エネルギー摂取量はほとんど横ばい状態であるのに肥満の人は増えているというのが現状です。つまり運動不足の人が増えていると考えられます。

 そこでBの有酸素運動と筋肉運動について知っておきましょう。

・有酸素運動=体脂肪を効果的に燃やす

 脂肪が燃焼するときに多くの酸素を必要とします。そこで酸素をたっぷり取り込む有酸素運動が最適です。ウォーキングや軽いジョギング、水泳、サイクリングなどが、有酸素運動です。

・筋肉運動=体脂肪が燃えやすい身体をつくる

 筋肉を増やすことによって基礎代謝量が増え、体脂肪が燃えやすくなります。スクワットや腕立てふせ、腹筋運動、さらにはスポーツジムなどで機械を使って鍛える運動が筋肉運動です。

 このように健康的にダイエットすることで、余分な内臓脂肪と肥満を解消することができます。

 また、肥満を防ぐ食生活を実践するため、右の食品のエネルギーの表を、毎日のメニューの参考にしてください。

 さて、最後に大切なことを一つ。もしあなたが肥満症なら、肥満度がどのくらいか、肥満によってどんな健康障害がみられるか、内臓脂肪と皮下 脂肪のどちらが多いのかなどを知ることが重要です。なぜなら肥満の特徴は一人ひとりまったく違うからです。当然、どんな治療をしていくかも、一人ひとり違ってきます。

 自分の場合にはどんな治療が必要なのか、主治医と十分に話し合いをして、治療を受けるようにしましょう。

(参考:厚生労働省ホームページ)

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2010年10月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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