介護の知恵袋

口腔ケアの大切さ

 お年寄りの口腔ケアは、なぜ大切なのでしょうか?むし歯や歯周病を予防するため。おいしく食事をとり、健康を維持していくため。また、口臭を予防するためでもあります。

 そして今回は、もうひとつ大切なポイントをご紹介します。あわせて、お口のなかのお手入れについても、再確認してください。 


●誤嚥性肺炎

 日本人の死因としては、4位となっている肺炎。その多くは、誤嚥性肺炎といわれ、お年寄りの死亡原因としても上位にあげられています。

 誤嚥性肺炎の原因のひとつは、口腔内の細菌が誤って肺に入ってしまうことです。このため、口腔を清潔に保ち、口のなかの細菌を減らすことが、誤嚥性肺炎の予防に有効であることが分かってきました。

 

●口のなかのお手入れ

 基本的なケアは、何といっても歯ブラシを使用してのブラッシングです。とくに就寝時は細菌が繁殖しやすいので、寝る前は念入りに磨きましょう。

 歯ブラシは、あまり大きくないものを選びます。硬さは「ふつう」がよいのですが、歯肉が腫れていたり、痛みがあるときは、「やわらかめ」を。

 歯ブラシを使用してのブラッシングのあとは、歯間ブラシやデンタルフロスを使うと、さらに効果的です。そして、頬の内側や歯肉の清掃、また、歯のない方の口腔ケアには、スポンジブラシを使いましょう。

 これらのケア用品は、口腔内の状態によって適したものが違ってきます。医師に指導してもらうとよいでしょう。

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2010年12月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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