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睡眠不足による危険運転

 飲酒運転は、厳罰化の影響もあって、全国的に減少する傾向です。一方、睡眠不足による危険運転に関してはどうでしょうか。止むを得ずとはいえ、眠気を我慢しながら運転している方も多いことでしょう。

 睡眠を制限したグループとアルコールを摂取したグループを比較して、運転の危険性を調査した実験があります。それによると、普段8時間睡眠を取っている人が睡眠を2時間削った場合、アルコールを摂取した人の「ほろ酔い状態」つまり「酒気帯び運転」や「酒酔い運転」に相当するほど、運転技能が低下することが分かりました。

 その他にも、トラックドライバーを対象にした厚生労働省の調査では、普段の睡眠時間が5時間未満の人は、5時間以上眠っている人と比べると、居眠り運転やヒヤリハット体験が3倍近く多いという報告もされています。

 7・8月は、行楽や帰省で、長距離運転をするケースが増えます。旅行先では、環境の違いから睡眠の質が低下することも考慮しなければなりません。

 眠気を我慢しながら運転することは、飲酒運転と同じぐらい危険だということを認識してください。仮眠を取る時間を、運転計画のなかに必ず確保しましょう。また運転中、予定通りに進まないとしても、眠気を感じたら、まず仮眠を取ることを優先してください。

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2011年7月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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