使い捨てコンタクトの普及にともない、「コンタクトレンズは手軽に扱えるもの」、というイメージが強くなっています。こうしたことが影響しているのでしょうか、コンタクトレンズの間違った使用法によって、目にトラブルを起こす方が増加しています。
コンタクトレンズは、透析機器や人工呼吸器と同じ『高度管理医療機器』に薬事法で定められています。これは、使い捨てコンタクトも同様です。使用者には、十分な注意が必要とされる商品なのです。
目のトラブルを起こすコンタクトの使用法には、洗浄が不十分で汚れたレンズや使用期限の過ぎたレンズの使用、レンズを付けたまま寝てしまうといった長時間の連続装着があげられます。
こうしたことは、目に傷をつけ、傷口から細菌の感染を許し、目の病気を発症する原因となります。
【アレルギー性結膜炎】
上まぶたの裏側に乳頭(ブツブツとしたもの)ができるアレルギー性疾患。原因は、レンズに付着した変性タンパク質や汚れ。
【角膜上皮障害】
角膜上皮に傷がついた状態。レンズ装着時に痛みを感じる場合、この病気を患っている可能性がある。
【角膜腫瘍】
角膜上皮障害から、細菌やカビが入りこんで感染を起こす。この病気が治癒した後も、視力に影響を残すことがある。
これらのトラブルは、眼科で行なう定期検診で、早期発見できます。正しい使い方をしていても、時間と共に、レンズは劣化していきます。コンタクトレンズを使用している方は、必ず、定期検診を受診してください。
−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2012年6月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載