腰痛・関節痛は、外出に消極的になったり、転倒・骨折の危険性が増すなど、高齢者の生活機能を著しく低下させます。最終的には手術療法となりますが、その前に試してみてほしい治療もいろいろとあります。
高齢になると、老化とともに骨や筋肉が弱まり、身体を支えきれなくなって、腰やひざなどの関節に痛みが起こります。また、加齢とともに、関節の表面を覆っている軟骨がすり減って骨と骨とが直接ぶつかるようになり、関節周辺の組織を傷つけたり圧迫され骨が変形することにより、痛みが起こったりします。
高齢者の腰痛の場合、全体の約60%が変形性脊椎症や腰部脊柱管狭窄症、椎間板変性症といった変性疾患です。残り40%のうち、10%が脊椎感染症やがんの椎体骨折が原因といわれます。
腰痛と同時に関節の痛みもある、ということも少なくありません。腰の痛みとひざなどの下肢関節の痛みが悪影響を与え合って悪化するケースはしばしば見られます。年のせいだなどと放置してしまうと、そのままひどくなって寝たきりになってしまうケースもあります。
ひざ関節に負担をかける太りすぎにも気をつけましょう。
早めに医師に相談して、自分の症状にあった治療をしましょう。
軽度なら、入浴や温湿布、軽い運動で患部を温める方法も効果があります。また、関節周りの筋肉を強化するためにも軽い運動は効果があります。
いずれの場合にも、かかりつけ医に相談、その指示に従ってください。
−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2013年3月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載