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海の水難事故

海水浴シーズンになると、海における水難事故の報道が増えてきます。こうした水難事故の生還者のなかには、「海中に引きずりこまれるように感じた」と話す人がいます。この原因となっているものは、「離岸流」とよばれるものです。

海には、岸から沖へと流れる海流が存在します。これが離岸流です。離岸流の力はとても強く、水泳選手でも流れに逆らって泳ぐことは困難です。自分が沖に流されていると感じたら、静まず冷静になるようにしましょう。離岸流の幅は、20〜30mです。流れに逆らうのでなく、岸と平行に泳ぐようにしてください。近くに人がいたら、すぐに救助を求めましょう。

海での水難による死亡事故の多くは、堤防での遊びや釣りをしているときに起きています。こうした場所は離岸流の発生ポイントでもあります。また、服を着た状態で海に投げ出されると身体の自由がききにくいため、重大事故が起こりやすくなります。

ドラマでは、溺れた人を見た救助者がすぐに海に飛び込むシーンがあります。しかし、これは二重事故につながる間違った救助方法です。ライフ・セーバーでも用具を使用せずに救助に向かうことはありません。救助する人は、まず周囲を見渡し、浮くものがあればそれを溺れている人に渡すこと。そして、大声で周囲の人に助けを求め、119番通報をしてくださ

 

−すぐに役立つ暮らしの健康情報−こんにちわ 2013年7月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載

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