女性のためのよろず相談室

 年齢を重ねるにつれて、身体の機能は次第に衰えてゆくものです。場合によっては、介護が必要になることもあるでしょう。しかし、高齢だからと言って身体の不自由さを諦める必要はありません。衰えてしまった運動能力も訓練次第で回復させることは可能なのです。それがパワーリハビリテーションです。

 
機能をよび覚まし
身体も心も活動的に

 
 年齢に関わらず、筋肉や神経は使わないでいると衰えてしまうものです。しかし、身体を動かすことによって、いちど眠ってしまった運動機能をある程度よび覚ますことは可能です。パワーリハビリテーションは、要支援、要介護のお年寄りが、身体をより健康な状態に回復させるために行なう運動プログラムです。
 運動には医療用のトレーニングマシンを使用します。筋力トレーニングに用いるマシンとは異なり、楽な姿勢で、無理のない動きが出来るようになっています。楽に動かせる程度のごく軽いおもりを使い、ゆっくりと動作を繰り返します。
 医師や理学療法士が、一人ひとりに合ったプログラムを組み立てます。図(1)のようなマシントレーニングのほか、棒などの道具を使った運動や、ストレッチ、体操、レクリエーションなどさまざまな方法があります。
 筋肉の力が回復すれば、動作がより活動的になります。車椅子を利用していた人が杖を使って歩けるようになったり、階段の昇り降りが速くなる、姿勢が良くなるなどの変化がみられます。必要な介護が少なくなったり、介護が必要であった人が自立できることもあります。転倒や引きこもりを防ぐことで、介護予防にも一役買っています。
 また、行動範囲が広がり、社会的な活動に対する意欲もわいてきます。買い物や旅行など、新たな目標がもてるようになります。このように、眠っていた身体の機能を引き出すことで、心身両面からQOL(生活の質)を向上させることができます。年齢にとらわれず、前向きに取り組むことが大切なのです。

 
当院1階の「介護予防通所リハ」での
パワーリハビリの様子

トップページへ戻る