その歴史(3) | ||
17世紀に入りますとイギリス国王チャールズU世の侍医だったウイリアムが「蜜のように甘い尿を流出する病気」としてdiabetes
mellitusと命名し、尿崩症と区別しました。ウイリアムはインドの医学書に「甘い尿がある」と記載されていることを知り、自分で糖尿病患者の尿を嘗めたそうです。mellitusはハチミツのこと。一方、尿崩症はdiabetes
insipidusという病名で区別されます。尿崩症はパゾプレシン(下垂体後葉から分泌される抗利尿ホルモンのこと。ADHとも呼ばれる)が欠乏したり、もしくはパゾプレシンの腎尿細管の反応の欠如で起こる尿の濃縮障害の病気です。多尿を来たします。 1815年、イギリスのケベレウルが糖尿病患者の甘い香りはブドウ糖であることを発見しました。患者の尿を加熱し濃縮して得られた精製物から発見したものです。 |
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