インフルエンザ

 今年も寒い季節、そしてインフルエンザが流行する時期を迎えました。そこで「インフルエンザ予防と対策」を取り上げました。

効果大きい予防接種 部屋の乾燥に気を付けて
 
〔予防接種の効果〕
 ワクチンの接種、つまりインフルエンザの予防接種を受けると罹(かか)りにくくなります。でも、予防接種を受ければ絶対にインフルエンザに罹らない、というわけではありません。予防接種の発病防止効果は高いのですが100%ではないのです(表1参照)。
 しかし、予防接種には発病防止効果だけではなく、仮に発病しても症状が悪化せずに済む、という効果も期待できるのです(表2参照)。ですからインフルエンザを発病しやすい子供さんや、発病すると肺炎などを併発して重篤化しやすい高齢者、仕事を長期間休めない方などは予防接種を受けておいた方がよいでしょう。総合南東北病院では今年も10月15日から12月12日(金)まで予防接種を受け付けています。  
 予防接種は接種後、2週間程度経過してから効果が現れます。このためインフルエンザの流行期に間に合うよう12月上旬までに接種するようにして下さい。13歳未満のお子さんの場合は通常2回、1〜4週間の間隔をあけて接種します。このため1回目を11月中旬までに行い、2回目は12月上旬に受けると良いでしょう。
 
 
【肺炎球菌ワクチンの接種も】
 高齢者はインフルエンザに罹ると肺炎を併発しやすいですが、これはインフルエンザで弱った肺に肺炎を起こす病原体が感染して発病するためです。その病原体の1つ「肺炎球菌」に対する有効なワクチンがあります。これを接種すると肺炎球菌による肺炎が起こりにくくなり、仮りに発病しても重篤化しにくくなります。この予防接種は全額実費で8000円程度ですが、地方自治体によっては助成金制度があります。 
 
〔そのほかの対策〕
 外出後の手洗い・うがいは必須ですが、栄養バランスのとれた食事と十分な睡眠も大切です。特に気を付けたいのは部屋の乾燥度です。インフルエンザのウイルスは乾燥した環境を好みます。部屋に加湿器などを置いて湿度を保つこと、換気を行うこと、を心掛けて下さい。なるべく人ごみを避けることも大きな対策になります。不要な外出をやめ、どうしても、という場合はマスクを着用しましょう。
 
〔新型インフルエンザ対策〕
 近年は鳥インフルエンザから変異して人に感染する新型インフルエンザが危惧されています。個人がやれる対策としては、(1)正しい情報を手にするため厚生労働省や国立感染症研究所のホームページなど、信頼出来る機関が発信している情報を活用しましょう (2)国内で新型ウイルスの感染が確認されたら外出を極力控えるため、食料品など生活必需品、医薬品を最低2週間分は準備して置きましょう (3)電気・ガス・水道などライフライン停止の事態も想定した対策も考えて置きましょう。
 
 
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