南東北 2009年1月



新年のごあいさつ・「総合南東北病院 理事長・総長 渡邉 一夫」

陽子線診療、順調にスタート

総合南東北病院
理事長・総長 渡邉 一夫

 平成21年の新春を謹んでお慶び申し上げます。皆様の温かいご支援により一般財団法人脳神経疾患研究所に属する総合南東北病院はじめ附属5診療所、南東北福島病院、南東北医療・眼科クリニック、4つの介護老人保健施設はじめ各福祉施設、そして昨年10月オープンの南東北がん陽子線治療センター、さらには社福法人総合南東北福祉センター(日和田)、南東北春日リハビリ病院(須賀川)、東京クリニックなどの施設は平穏に新年を迎えることができました。心より御礼申し上げます。
 昨年は100年に1度といわれる世界恐慌に見舞われ日本も未曾有の不況にさらされて、多くの企業で派遣社員のリストラ、新卒就職者の内定取り消しなどが相次ぎ、世界一の利益を上げていたトヨタ自動車が初めて赤字に転落するなど、大きな社会不安を招いています。この世界恐慌に対する日本版ニューディール政策では医療・福祉に財源が投入されそうです。我が国では今、医師や看護師、介護士不足などで医療崩壊、介護崩壊が進んでいますが、ここへの政策実施によって、当面のすぐ出来る雇用対策となることは、私ども医療・福祉関係者には大変心強いことだと思っています。しかし、これも一時的なものですからこの時期に力を付けておくため、どんな不況下でも「攻めの経営」を貫いていきたい、と感じております。
地域医療の向上に全力
 こうした中で南東北グループは平成20年中に(1)地域がん診療連携拠点病院の指定(2月)(2)第17回日本脳ドック学会(5月)(3)第44回日本小児循環器学会(7月)(4)南東北福島病院の増改築が完成、144床オープン (5)三春南東北リハビリケアセンターの開業 (6)PETサマーセミナー裏磐梯(8月)(7)南東北がん陽子線治療センターのオープン(10月) (8)日本医療マネジメント学会(11月)と、相次ぐ施設の完成や学会の開催で目まぐるしい1年を送りました。なかでも民間病院では日本初の導入となった陽子線がん治療は現在13人が治療中で、計画通りに順調に推移ししております。
 平成21年度の南東北グループは「21世紀医療のキーワード」として(1)救急医療(2)高度先進医療(3)生活習慣病の克服、特にがん・脳卒中・心臓血管病の診断と治療、予防(4)療養、在宅医療、リハビリ(5)予防医学(6)病診連携、病病連携(7)集合住宅、グループホームまたは医療福祉マンションなど生活密着型環境との提携(8)小児医療、周産期医療、の各項目を掲げて地域の医療水準の向上に全力を投入してまいります。そして「すべては患者さんのために」の院是の下、信頼される医療機関づくり、絶対に断らない救急救命・休日夜間診療体制の整備、外来・入院の待ち時間の改善、午後外来の徹底、治療方針の分かりやすい説明と同意、オーダーメイド医療の提供、の実現に邁進してまいります。本年も旧に倍してご支援をお願い申し上げます。
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