最近よく聞く言葉

脂質異常症

 「脂質異常症」という病名はまだ耳慣れない、という人も「高脂血症」という言葉なら聞いたことがあると思います。2007年に動脈硬化性疾患の予防ガイドラインが改定され、病気の状態に病名を近づけるため、病名が変更されました。と言っても、厚生労働省のホームページや健康診断などではいぜん高脂血症という言葉が使われており、この2つは同じである、と理解していてよいでしょう。
 厚生労働省が先に行なった「生活習慣病に関する世論調査」では「脳卒中」「心筋梗塞・狭心症」を「怖い病気」と感じている人は95%以上に上り、これらの病気の原因となる「脂質異常症」「糖尿病」「高血圧」に関しても糖尿病と高血圧については90%以上の人が怖い病気だ、と考えていました。しかし脂質異常症に関しては、怖いと感じている人は76%と数値は低くなっています。「よく分からない」という答えも16%に上っていて、脂質異常症については病気の本質がまだよく認識されていないようです。
 血液は様々な栄養を全身に運び活動エネルギーにしたり細胞を再生させたりしています。血液中のこれら栄養のうち、脂質のバランスが乱れた状態が脂質異常症なのです。脂質はLDLコレステロール・HDLコレステロール・中性脂肪の3つに分けられますが、このバランスが崩れた状態なのです。糖尿病・高血圧が動脈硬化を促進する要因となるのに対し、脂質異常症は動脈硬化の原因そのものなのです。
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