免疫療法を体験して

『凄いぞ!南東北』

南東北がん陽子線治療センターは順調にがん治療の実績を上げていますが、ここでの治療や東京クリニックでの免疫・温熱療法を受けた患者さんである黄金井達夫さんから、体験感想文が寄せられましたので紹介します。題して『凄いぞ!南東北』
 最近、南東北がん陽子線治療センターが、千客万来で大繁盛だと聞く。病院を千客万来というのもおかしなものだが、そう表現するのが最適のように思うし、誠に喜ばしいことである。
  私は、3月から6月まで陽子線病棟に入院し、不破信和(ふわのぶかず)先生のもとで、舌がんの治療を受けた。舌がんは完治したが、退院後のPET検査で、肺に1ミリほどのガンが7個転移しているのを発見された。舌がんで陽子線を浴びているので、これ以上の陽子線治療はできない。そこで、不破先生は、肺ガンの治療を免疫療法に切り替えられた。南東北系列の東京クリニックには免疫療法が完璧なまでに揃っている。その内、最先端をゆくのが自分の血液を一旦体外に取り出して、2週間ほど超滅菌された環境のもとで培養して、ガンに強い抵抗力というよりも、ガン細胞をやっつけるNK細胞を増殖し、それを再び体内に戻す「NK細胞療法」だ。
 東京クリニックでは、培養技術の特許を持っている免疫療法のベテラン医師、照沼裕(てるぬまひろし)先生が活躍している。照沼先生はお名前も、そしてルックスも沖縄の出身のようだが、茨城県のご出身。樹状細胞を体内に戻すとき(皮下注射で、1センチ程度の間隔で3箇所にうつ)『良く効きますように!』と祈りながら注射するので、最初この医者は神頼みなのかといぶかりもした。が、そうではなく、先生が丹精を込めて培養された樹状細胞が、患者の体内で、立派に役目を果たすようにという、心を込めた祈りなのである。この樹状細胞は、CTL細胞にがん細胞の情報を教え込むことができる細胞。さらに、がん細胞をやっつける(医学用語ではこれを傷害する≠ニいう)CTL細胞療法。そして、前述のNK細胞療法などがセットで、用意されている。
 免疫療法で、最近人気の上がってきたのが、温熱療法だ。簡単に言えば、電子レンジの中でがん細胞を殺すと理解すれば分かりやすい。電子レンジに人間が入ったらもちろん即死である、だから、人体に影響の無い電磁波をがん細胞に当てて、温熱で細胞をやっつけるわけだ。1回の治療は40分程度。治療が終わると、まるで温泉に入ったように身体がぽかぽかして気持が良い。問題は、東京クリニックに温熱の装置が1基しかないこと。都内にも数十台しかないらしい。だから、患者が立て込むと、待ち時間が長くなる。数年後に首都圏にオープンする、南東北が建設中の新百合丘総合医療センターが完成すれば待ち時間も解消されよう。
 最後に、ビタミンC免疫療法だが、これも免疫療法の特徴である副作用が無い点が安心できる。費用もNK細胞療法などの数十分の1であることもうれしい。病院で通常ビタミンC注射を打つときは0.25g程度なのに対して、ビタミン療法ではその数百倍の濃度。因みに通常は、50gのビタミンCを500ccの蒸留水に溶いたものを1.5時間の間に静脈に入れる。すると、ビタミンCは体内で過酸化水素を発生させて、それがガン細胞を殺すという仕組み。繰り返すが、副作用が無い事がうれしい。ビタミンC療法の副次効果として、肌がきれいになるようだ。私は、かなりひどかった老人染みが薄くなり、消えようとしている。その他、免疫があがるので、風邪をひかなくなったのも、免疫療法のお陰である。
 郡山で、陽子線治療を受けるまでは、総合南東北病院の存在すら知らなかった。渡邉一夫理事長の南東北グループには、百数十億円もの投資を必要とする陽子線治療器をはじめ、現在のガン治療の最先端をゆく治療法が完璧なまでに用意されている。結果的に提灯記事のような投稿になってしまったが、今年の春から晩秋にかけて、南東北の患者として一連のガン治療のメニューを体験しての感想である。

陽子線、そして免疫・温熱へ

トップページへ戻る