広報誌 南東北

第220号

酒に飲まれない

酒に飲まれない

 夏には冷たいビール…各地で早くもビヤガーデンが開かれ、帰宅の途中で一杯、という姿が見られます。居酒屋も安値で客を呼び込んでいます。仕事の疲れを癒すお酒、飲むならば身体に負担をかけずに心地よく酔いたい≠ニいうのが願いです。そこで朝日新聞生活面「あなたの安心」から「酒に飲まれない」を取り上げてみました。
身体への負担減らす
 「談笑しながら楽しく。そして食べながら適量をゆっくり飲むのが基本」と話すのは社団法人「アルコール健康医学協会(東京・文京区)」の古屋隆常務理事です。適量は体格や体質、体調によって違いますが、純アルコール約20グラムを1単位とすると、「強い人の場合で1〜1.5単位が目安」といいます。1単位とは、ビールなら中ビン1本、日本酒は1合、ウイスキーならダブル1杯、といったところ。これを物差しに「自分の適量」を決めてもいいのです。古屋さんは「強い酒ほど胃腸からすぐに吸収されて血中に回る。薄めて飲む方が酔いがゆっくり回り、身体にやさしい」と言います。割らない場合は水と交互に飲むこと。アルコールの利尿作用で失う水分を補う意味もあります。
 ビールなら水分が沢山摂れると思いがちですが、キリンビール広報部の山本武司さんは「ホップの苦みや炭酸で渇きは癒されても、水分補給にはなりません」と言います。「食べながら」が望ましいのは、おなかが空っぽだと胃が荒れるうえ、アルコールが速く吸収されて急に酔うから。食べ物を口に運ぶと、自然に酒に口をつける回数が減って、飲み過ぎ予防にもなります。乳酸品など良質のタンパク質や、アルコールの分解に使われるビタミンC、糖分を含む食品がお勧めです。
二日酔いを防ぐ
 ウイスキーや焼酎などの蒸留酒は二日酔いになりにくい≠ニいうのは俗説です。「酔いはあくまでアルコールの総量が左右します」と山本さん。日本酒やワインなど、そのまま飲む醸造酒に対し、蒸留酒は水で割って飲むことが多いので、沢山飲んだと思ってもアルコール量は意外に少ない場合があるようです。何種類も飲むチャンポン≠燗日酔いの原因のように言われますが、これもアルコールの総量が多くなりがちだからです。

食べながら、ゆっくり

トップページへ戻る