広報誌 南東北

第222号

柿(カキ) / ビタミンCの宝庫

免疫力を強め、二日酔いにも
 柿の学名は「ディオスプロス・カキ」です。ギリシャ語のディオス(神)とプロス(穀物)を組み合わせて「神の食べ物」という意味で、この学名が示すとおり柿は日本や中国が原産地で、特に日本を代表する果物の1つです。
 柿の主成分は糖質で、ブドウ糖・果糖・ショ糖を多く含んでおり、皮の橙色は植物色素の一種βカロテンによるものです。成分の特徴はビタミンCの含有量が多いことです。一般にビタミンCのイメージは柑橘類やイチゴですが、柿はそれに負けないくらい豊富なのです。ビタミンCの1日の必要量は100rですが、柿には100g当たり70rも含まれており、大きな柿1個(約150g)だとビタミンCは105gで1日分が十分に摂取出来ます。このビタミンCで免疫力を強化し風邪などのウイルスを予防する働きが出てくるのです。この他、甘柿にも含まれる渋みの成分であるシブオールとアルコールデヒドロゲナーゼという酵素はアルコールを分解する働きを持っているので、二日酔いを治すのに効果があります。
干し柿について
 干し柿の甘みは生柿の4倍もあり、ビタミンCは失われているものの、ビタミンAの含有量は生柿が230IUなのに対し、干し柿では800IUと3倍以上にもなります。干し柿にふいた白い粉(柿霜=しそう)は果糖とブドウ糖が表面に出て結晶化したものです。柿霜は砂糖が無かった時代には大変貴重な甘味料だったのです。
 (参考:果物ナビ Ekenko.co.jp 栄養管理科 宗形綾子)

柿(カキ) / ビタミンCの宝庫

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