広報誌 南東北

第223号

湿布の使い方

冷湿布は急性に/温湿布は慢性に

 今回は冷湿布と温湿布の使い分けと、かぶれを防ぐ工夫などを取り上げてみました。
冷湿布と温湿布の使い分け
 使う方の好みもあるので一概には言えませんが、一般的に冷湿布は急性の痛みに用います。ギックリ腰や捻挫など、炎症を起こしていて痛みがある場合や腫れがある場合に使います。メントールやカンフル、ハッカ油などが使われており、皮膚の血管を収縮させて血液の流れを穏やかにして痛みを抑える効果があります。一方、温湿布は慢性的な痛みに用います。慢性の肩凝りや神経痛、腰痛といった痛みに使用します。湿布自体が高温になるものや、カプサイシンを含んでいてその成分が浸透することにより、血行を促進させて循環を改善します。湯船につかると痛みが楽になる、という場合に効果的と考えられます。
かぶれを防ぐ工夫
 かぶれたり、赤くなってヒリヒリするのを防ぐためには次の方法をお奨めしています。なお、湿布によって使用回数は異なっていますので、指示を守って適切な使用を心掛けて下さい。
 毎回、貼る位置を微妙にずらして皮膚が炎症を起こしている場所には貼らない・入浴前後は30分〜60分は貼らずに皮膚を休ませる・汗や水気はよく拭き取ってから貼る。汗をかいた場合は張り替える・かぶれを感じたら、すぐ剥がす。剥がしても効果はしばらくは続いているのです・湿布が剥がれにくい時は、ぬるま湯で湿らせてから剥がす・剥がす時は一気に剥がさず、くるくる巻き取るように剥がす。
 (薬剤科 佐久間眸)
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