広報誌 南東北

第224号

インフルエンザ対策

夏にあのような猛暑に見舞われた2010年も、とうとう寒さの季節を迎えました。そうなると気にかかるのがインフルエンザです。そこで、毎年叫ばれているインフルエンザに備えるため、今回は「予防と対策」を重点にまとめてみました。インフルエンザ対策保存版です。
予防接種を受ければかからない?
 ワクチンの接種、つまり予防接種を受けるとインフルエンザにかかりにくくなります。ただし、予防接種を受ければ絶対にかからない、というわけではありません。発病防止効果は高いものの100%ではないのです(表1)。ただ、予防接種すると発病しても症状が悪化せずに済む、という効果が期待出来るのです。インフルエンザを発病しやすい子どもさん、発病すると肺炎などを併発したりして重篤化しやすい高齢者、勤めを長期間休めない人などは予防接種を受けておいた方が良いでしょう。予防接種は接種後2週間程度経ってから効果が現れますから、流行期に間に合うよう12月上旬までには接種を受けるべきです。13歳未満のお子さんは通常2回、1〜4週の間隔をあけて接種します。ですから1回目を11月中旬までに行い、2回目は12月上旬に受けられるようにしたいものです。
肺炎球菌のワクチンを接種する
 お年寄りはインフルエンザにかかると肺炎を併発しやすいのですが、これは発症して弱った肺に肺炎をおこす病原体が感染して発病するためです。その病原体の1つ「肺炎球菌」に対して有効なワクチンがあります。これを接種すると肺炎球菌による肺炎が起こりにくくなり、たとえ発病しても重篤化しにくくなりますので高齢者にはお勧めです。なお、肺炎球菌の予防接種は全額実費です。医師とよく相談しましょう。
それでもインフルエンザが発病したら
 予防していてもインフルエンザに感染・発病してしまうことはあります。表2のような症状があったり、体調が優れないときは、すぐかかりつけ医を受診し、ゆっくり休養をとりましょう。また症状が治まってもウイルスが体内に潜んでいることが多くあります。回復後も2日位は自宅で安静に。
予防策のいろいろ
◆その1=「手洗い・うがい」手洗いとうがいは手指や咽喉頭の粘膜に付着した病原菌やウイルスなどを除去しますから有効です。またノドの粘膜が乾燥しているとインフルエンザ・ウイルスに感染しやすくなります。ノドの粘膜を潤すという意味でもうがいは効果的な予防法です。
◆その2=「マスクは意味がない?」マスクはインフルエンザ・ウイルスを通してしまうから予防法にはならないという見方があります。確かにマスクは全てのウイルスを防御出来るわけではありません。ただし、ノドの粘膜の乾燥防止や、手に付いたウイルスが口に付くのを防ぐなど、マスクの着用はインフルエンザの予防法として有効です。外出時はマスクを着用しましょう。
◆その3=「食事と睡眠は大事」どんな病気でもそうですが、インフルエンザも身体の抵抗力が弱っていると発症しやすくなります。栄養バランスのとれた食事を心掛け、シッカリと睡眠をとるようにしましょう。
◆その4=「加湿など」インフルエンザ・ウイルスは乾燥した環境を好みます。加湿器などで部屋の湿度を保つようにしましょう。また人込みを避けることも大切。不要な外出はせず、どうしても出掛ける必要がある時はマスク着用。帰宅時には手洗い、うがいを忘れずに。

予防接種・手洗い・うがい/マスクに加湿、睡眠・栄養とる

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