広報誌 南東北

第228号

トランス脂肪酸

  トランス脂肪酸とは脂質を構成している成分の脂肪酸の一種で、マーガリンやショートニング、業務用油などを作る過程で発生するものです。また牛肉や乳製品などには天然由来のトランス脂肪酸がいくらか含まれています。
 このトランス脂肪酸には血中の悪玉コレステロールを増やし善玉コレステロールを減らす働きがあります。このため、大量に摂取すると動脈硬化など、身体に悪影響を及ぼす危険性が出てきます。そこで欧米では食品に含まれるトランス脂肪酸の量の表示を義務化したり、トランス脂肪酸の含有量を規制するなどの動きがみられます。しかし、日本では国のレベルでは今のところ対応は見られていません。これは日本人のトランス脂肪酸の摂取量が少なく、逆にトランス脂肪酸の働きを抑えるリノール酸の摂取量が多いことが理由に挙げられています。
 確かに現段階ではトランス脂肪酸による健康被害は少ないと考えられます。ただ、スナック菓子が好きな人やファーストフードなど外食が多い方は注意が必要です。様々な食べ物をバランスよく食べるよう心掛けたいものです。
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