広報誌 南東北

第229号

かぶ

大根ではなく小松菜の仲間

 春の七草のひとつに数えられているかぶ。根の形が鈴に似ているため「すずな」とも呼ばれています。地中海沿岸、南ヨーロッパ地方、アフガニスタン地方が原産地だといわれており、日本には弥生時代に伝わったといわれています。今では、世界中の温帯地方で栽培されています。色や形は大根に似ていますが、大根の仲間ではなく、同じアブラナ科でも白菜や小松菜と同じ仲間です。
 かぶは白い根の部分が淡色野菜で、葉の部分が緑黄色野菜です。かぶの根にはジアスターゼというでんぷん質を分解する消化酵素が含まれ、胃腸の働きをよくします。また、葉の部分にはカルシウムの他、ビタミンC、βカロテン、ビタミンB2、鉄などが含まれています。特に葉のカルシウムは100g当たり190rと、牛乳(100g当り110r)と比較しても多く含まれています。
料理
おいしくカルシウムをとるなら、かぶの葉入りのシチューがおすすめです。牛乳を加えれば牛乳プラスかぶの葉でダブルのカルシウム効果が期待できます。また、かぶの根の部分も加えれば胃腸にもやさしいシチューになります。
選び方
全体的に大きさが均一なものがよいです。葉の部分は鮮やかな緑色のもの。根の部分は、肌が白くてツヤのあるもの、丸くてきれいな形をしているものを選びましょう。
保存方法
かぶは、葉付きのままだと葉から水分が蒸発し「す」ができやすくなります。そのため、葉と根の部分を別々にして、ポリ袋に入れて保存すると、葉は2〜3日、根は1週間ほど持ちます。
 (栄養管理科 宗形綾子 参考:食べ物栄養辞典野菜図鑑)
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