広報誌 南東北

第234号

ナス

眼の疲れ回復にアントシアニン

ナスの原産地はインドで、日本へは奈良時代に中国から伝わったと言われています。
栄養
ナスの鮮やかな色は紫色の色素であるアントシアニンと、その一種であるナスニンという色素によるものです。アントシアニンは眼の疲れをやわらげたり、視力の回復を助ける効果があります。またナスニンは強い抗酸化作用がありコレステロール値を下げて動脈硬化を防ぐ働きが期待できます。さらにアクの成分であるクロロゲン酸は抗酸化成分であるポリフェノールの一種で、活性酸素による過酸化脂質の生成を抑え、老化やがんを防ぐ作用があると言われています。
調理
1年中出回っていますが、おいしいのは夏から秋にかけてのものです。ナスはアクが強く切り口が空気に触れると変色しやすいので、皮をむいたり切ったりしたら、切り口にかるく塩をふり出てきた水気をふくか、塩水につけるとうまみが抜けずによいでしょう。ナスのスポンジ状の果肉は油との相性がよく、揚げたり炒めたりすることで甘みが増します。ナスとピーマンの炒め物の他、夏場はさっぱりとしたナスのマリネなどもおすすめです。
選び方と保存
ヘタの上の切り口がみずみずしく、皮はつやがあって身にはりがあるものがよいでしょう。また、ガクの部分のトゲが鋭くとがり、さわると痛いくらいのものが新鮮です。真夏は冷蔵庫に入れますが、冷えすぎるとしぼんだり種のまわりが茶色に変色したりしやすくなるため、新聞紙や穴の開いたポリ袋に入れ野菜室で保存するとよいでしょう。
(参考:旬の野菜の栄養辞典、J-Medical 栄養管理科 宗形綾子)
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