広報誌 南東北

第236号

食餌療法って何ですか?

合併症予防効果

何らかの生活習慣病で通院している患者さんは約1400万人に上るといわれています。その人たちの治療の一環として食生活に医師の指導が入ることがありますが、何といっても患者さん自身が如何に自己管理していくかがカギですし、病気と付き合っていく上でとても大切です。
「食事」は、平たく言えば生きていくために必要なエネルギーを作る材料の「食物」を体に取り込む行為ですが、私たちにとっての食事は、それだけではなく楽しみを生み、人間の精神的生活を豊かにするものです。そこには嗜好が介在し人は多様な食生活をしています。しかし食生活が偏りすぎると、体内に特定の成分が増えすぎたり、或いは不足したりして病気の素地を作ってしまう場合があります。
食餌療法とは、医師や管理栄養士の指示に基づいて献立を組み立て、食事の量や成分を増減させることで病気の改善を目指すものです。
食餌療法が行われる病気には糖尿病や高脂血症、高血圧症などがあります。病気の改善に必要なだけでなく、合併症を予防するためにも大変重要で治療の土台となるものです。特に指導されることが多いのは「食べ過ぎ」です。日常生活に必要なエネルギーより食事による摂取エネルギーが上回ると肥満につながります。肥満は様々な生活習慣病の基になります。
日本人の十人に一人が患者、予備軍になっている糖尿病。患者数は増加傾向にあり、しかも若年化しています。糖尿病は一度かかると完治が難しく、合併症を引き起こしやすい病気です。根気強く治療を続けていく必要があり基本は食餌療法です。食餌療法を行う病気の注意点を上げます。
▽糖尿病=アルコールを避け、脂肪をとり過ぎない
▽高脂血症=食べ過ぎ・飲み過ぎ、コレステロールを取り過ぎない
▽高血圧症=塩分控えめ。女性8グラム、男性10グラム
▽肝臓病=食べ過ぎ・飲み過ぎない。量質なたんぱく質の食品を
▽腎臓病=塩分控えめ。栄養バランス
▽心臓病=塩分を取り過ぎない。栄養バランス考慮
▽心臓病=塩分や動物性脂肪控えめの食事
▽高尿酸血症=食べ過ぎ飲み過ぎ注意。プリン体は日に400グラム以内

食べ過ぎ指導が重点

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