広報誌 南東北

第238号

湿布薬

毛深いところはパップ剤、動きやすい個所はテープ剤

打ち身やねんざなどに使う貼り薬の湿布薬は、大きく分けてパップ剤と粘着テープ剤(プラスター剤ともいう)の2つです。貼ることで炎症や痛みを鎮める作用があります。
炎症や痛みを鎮める成分には、非ステロイド性抗炎症薬が最近ではよく使用されています。非ステロイド性抗炎症薬とは、リン脂質の化学反応の途中に酵素の働きを阻害することで化学反応が起こらないようにして炎症を抑える薬です。薬効成分は皮膚から吸収され痛みのある部分で作用するので、全身の副作用はありません。
パップ剤は水分を多く含んだ湿布のことで冷たいものと温かいものがあります。冷たいものは抗炎症薬に加え、局所への刺激作用や環境改善作用のあるカンフル、メントール、ハッカ油が配合されており、熱や腫れを伴う急性炎症や強い炎症に適しています。温かいものはトウガラシエキスなどが含まれていて関節のこわばりや慢性期の関節炎、腰痛などに使われます。
テープ剤は薄いテープ状のものに薬効成分を吸収させたものです。1日1〜2回痛んだ部分に使用し、傷などは避け、長時間の使用はかぶれの原因になるので避けて下さい。
毛深い所にはパップ剤、動きやすい所にはテープ剤が適しています。
(参考:患者さんによくわかる薬の説明・金原出版 薬剤科 菅原麻貴)

 

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