広報誌 南東北

第238号

地域と歩んで30周年

節目祝い記念式典、総合南東北病院

30歳≠フ誕生を祝った記念式典
一般財団法人脳神経疾患研究所附属総合南東北病院の創立30周年記念式典は12月4日(日)、郡山市のホテルハマツで開かれ、病院関係者らが節目の満30歳≠祝いました。病院の30年の歩みを振り返ると共に医療や福祉の発展に尽くした永年勤続職員を表彰。次の40周年に向け更なる飛躍を誓い合い、新たな歴史の一歩をスタートしました。
式典には病院の役職員や全国各地から駆けつけた医師など約750人が出席。寺西寧同病院長の開会あいさつに続き、渡邉一夫理事長がスライドを使い30年の足跡を振り返りながら「原発事故による放射能汚染の影響で若い人たちが県外に避難し、県人口は200万人を切ったが、我々は地域で患者さんのために尽くしたい。安全で、あんないいところはないといわれる福島のためにも次の30年を一層頑張りたい。応援をお願いします」とあいさつしました。
ついで渡部恒三衆議院議員(本県4区)が「30年でこれほどの発展をした病院は見たことがない。患者さんの信頼を勝ち得たからだ」と30歳≠祝福。続いて佐藤雄平福島県知事に代り小松信之県中振興局長が「県民の命を守るため地域医療、先端医療に尽くされてきたことに敬意と感謝を表します」と祝辞を代読、原正夫郡山市長も「長年にわたる質の高い医療は安全・安心のまちづくりを進める郡山市にとって感謝したい」とお祝いの言葉を述べました。
また高倉公朋東京女子医大名誉教授、菊池晴彦独立行政法人神戸市民病院機構理事長、福島孝徳デューク大学・ウエストバージニア大学教授、それに渡邉理事長と大学時代の同級生の菊地臣一福島県立医科大学理事長兼学長が次々と祝福、次の10年に向けて激励の言葉を贈りました。
郡山芸妓連の祝舞い披露に続き吉本高志独立行政法人入試センター理事長の音頭で乾杯。祝宴に入って出席者たちはシンフォニックバンドとして人気の高い「エバリー」の演奏を聴き、職員たち3グループによる「よさこい」の祝舞いを見、食事を楽しみながら30歳の誕生日を祝い合いました。
永年勤続表彰も行われ、10年以上409人を代表して30年勤続の星富士子さん(南東北医療クリニック看護部准看護師)に渡邉理事長から表彰状が贈られました。
一般財団法人脳神経疾患研究所附属総合南東北病院は、昭和56年12月1日、ベッド数60床の南東北脳神経外科病院として開院。現在は診療科が34科、病床461床、職員数約2000人に増え、陽子線治療センターなど先端医療を備え、地域がん診療連携拠点病院として地域医療に貢献しています。

署名52万人分と提言を官房長官に提出

放射能の危機を考える会

藤村長官に署名簿を渡す滝田会長(右から2人目)ら
郡山市の「放射能の危機を考える会」(会長・滝田三良弁護士)は11月17日、首相官邸を訪れ、藤村修官房長官に県内の18歳以下の子供たち全員の医療費無料など放射能被害に対するセーフティーネットの整備などを提言しました。
同会は郡山市を中心に法曹、大学、医療、商工業などに携わる有志が、東京電力第一原発の事故による放射能汚染や風評被害の広がりを憂慮して6月に結成、8月から署名活動を続けていました。
官邸には滝田会長、代表世話人の渡邉一夫脳神経疾患研究所理事長、理事の丹治一郎郡山商工会議所会頭らが訪れ、滝田会長が藤村官房長官にこれまで寄せられた51万3105人分の署名と提言書を手渡しました。提言は@セーフティーネットの整備A放射線の平和的利用による最先端医療の推進B法人税、所得税、消費税などの相当期間の無税化-の3項目。滝田会長は藤村長官に「提言をぜひ実行し福島県のために国の力を発揮してほしい」と要望しました。
提出後、滝田会長は「県内の厳しい状況を伝えた。官房長官は何れの提言に対しても前向きに受け止めてくれた」と語りました。提言には県選出の増子輝彦参議院議員はじめ渡部恒三、太田和美、山口和之衆議院議員も同席しました。同会は現在も署名活動を継続しており、提言の実現を更に訴えていく考えです。
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