広報誌 南東北

第239号

ピンクリボン運動

 

ピンクリボン運動は米国の乳がんで亡くなった患者の家族が「こんな悲劇が繰り返されないように」との願いを込め、ピンクリボンを作ったことから始まった乳がんの啓発運動です。乳がんが増えつつあった1980年代の米国で行政、市民団体、企業などが連携、ピンクリボンをつけた商品を販売し、売り上げの一部を財団や研究団体に寄付して乳がんの早期発見を訴える活動を展開。その結果1993年にはクリントン大統領が10月第3金曜日を「ナショナルマンモグラフィデー」を制定、マンモグラフィー検査が普及し治療法も向上、乳がんによる死亡率が低下しました。
この運動は世界各国に広まりマラソン大会や建物をピンク色にライトアップするなどの催しが行われています。女性の16人に1人が乳がんにかかっているといわれる日本でも近年、イベント開催やゴルフの女子プロがテレビCMに登場するなど盛り上がっていますが、検診受診率はまだ低いまま。国立がん研究センターがん対策情報センターによると、乳がんは日本女性がかかるがんの中で1位ですが、診断されてからの生存率(5年相対生存率)は、全てのがんの中でも高い80%以上です。つまり早期発見・早期治療で治癒する可能性が高く、それだけに運動の更なる高まりが望まれます。

 

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