広報誌 南東北

第240号

発酵食品

 

身体に良いといわれ、毎日の食卓に欠かせない存在となっている発酵食品。どんなものがあり、どんな点で優れているか、ご存知ですか。日本人になじみが深い発酵食品のスグレモノを紹介します。
発酵とは微生物の力を借り食材に含まれるでんぷんや糖、たんぱく質などを分解・合成することで元の食材にはなかった美味しさを生み出したり、身体に有益な栄養価を高める成分を作り出してくれます。
例えば牛乳を乳発酵させたチーズや大豆を発酵させた納豆などは元の素材と違った風味と色々な栄養成分を含んでいます。大豆はもともと栄養に富む食材ですが、発酵して納豆になることでビタミンB2の量が増加。発酵で生まれるナットウキナーゼという酵素は血栓を溶かす働きがあります。消化も良く腸内で善玉菌を増やす作用もあります。
ヨーグルトは発酵により原料の牛乳よりカルシウムやビタミンB2の量が増加。乳酸菌の働きによりたんぱく質や脂質が分解されており、非常に消化が良いです。ヨーグルトに含まれるオリゴ糖・乳糖は腸内の善玉菌を増やします。
酢は米、果物、穀物など様々な原料から作られます。発酵で作られる有機酸やアミノ酸により特有の風味と酸味が生まれます。疲労回復に効果があるほか殺菌作用に優れ、食物の防腐効果があります。
アルコールは、穀物や芋類などの原料に酵母を加えることで糖が分解されてできますが、原料の違いにより日本酒、焼酎、ビールなど独特の風味豊かな飲料が出来ます。気分の高揚作用や食欲増進効果があります。
酢はクエン酸などの働きで疲労回復に効果があり、ヨーグルトやぬか漬けに含まれる乳酸菌には整腸作用に優れているなど発酵食品には栄養価を高めると同時に消化吸収しやすくする働きもあり身体に優しい食品と言えます。
カロリーは高いですが他の栄養素であるビタミンやミネラル、食物繊維が余り含まれない食品の過剰摂取、いわゆるジャンクフードが問題になっている折、発酵食品は健康促進、美容効果に欠かせないもので毎日の食事にぜひ発酵食品を取り入れたいものです。

 

トップページへ戻る