広報誌 南東北

第241号

症状に応じた薬を

くしゃみは抗ヒスタミン

花粉症と飲み薬についてお話します。花粉症は花粉に対し人間の体が起こすアレルギー反応です。体が花粉を外に出そうとくしゃみで吹き飛ばしたり、鼻水、涙で洗い流そうとします。花粉の時期は2〜4月のスギ花粉が有名ですが、4〜5月はヒノキ、6〜8月はカモガヤなどのイネ科、8〜10月にはブタクサやヨモギなど雑草類の花粉が飛散します。花粉症の飲み薬は抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬があります。
抗アレルギー薬
花粉症はアレルギーの原因物質のヒスタミンの働きでくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状を起こします。抗アレルギー薬は、ヒスタミンの発生と放出を抑え症状を軽くします。花粉が飛び始める2週間前から飲み始めます。抗ヒスタミン効果あるものと、ないものがありますが、現在は大半が抗ヒスタミン効果あるものです(例:アレラック、セルテクト、アレジオン、エバステル、アレグラ、タリオン、ジルテック、ザイザル)。
抗ヒスタミン薬
ポララミンなどに代表される薬で、ヒスタミンの働きを抑えます。市販薬に多く、くしゃみや鼻水、眼のかゆみなどに効果がありますが、鼻づまりには効果はありません。すでに出てしまった症状にも効き、抗アレルギー薬に比べ明らかに症状改善が望めます。ただ持続時間が短いため、カプセルに体の中で溶け出す時間の異なる2種類の下流を配合し即効性と持続性を持たせています。
ステロイド薬
腎臓の副腎で分泌されているホルモンを人工的に作りだした薬。炎症反応を鎮め、アレルギー反応を抑える働きをします。効果も高く多くの疾患で使われます。代表薬はセレスタミン。
 
これらの薬とうまく付き合ってマスクやメガネなど十分な対策をして下さい。
(参考:厚生労働省平成22年度Q&A集 薬剤科 菅原麻貴)

 

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