広報誌 南東北

第245号

抗炎症薬 (非ステロイド性)

痛み・疾患に適切な薬を

抗炎症薬は、大きく分けてステロイド性と非ステロイド性の抗炎症薬に分かれますが、ここではよく使われる非ステロイド性抗炎症薬(Nsaids)を取り上げます。
非ステロイド性抗炎症薬は、抗炎症作用や鎮痛作用、解熱作用、抗血小板作用など様々な薬理作用を持ち、リウマチや頭痛、歯痛、外傷、術後痛、発熱などに対し日常の医療で頻繁に用いられています。
代表的な薬としてアスピリン(商品名:バファリン)、ロキソプロフェン(同:ロキソニン)、ジクロフェナク(同:ボルタレン)、インドメタシン(同:インテバン)、イブプロフェン(同:ブルフェン)などがあります。内服薬や座薬、経皮吸収薬(湿布薬)など形状も様々で痛みの程度や疾患などによって適切な薬が選択されます。
代表的な副作用に胃腸障害による胃のむかつき、むくみ、肝機能障害などがあります。またアスピリン喘息と呼ばれるNsaidsの服用による喘息が起こることもあります。
しかし今使われている薬の中には、プロドラッグと呼ばれる体の代謝を利用し、薬の効果を発揮しつつ副作用の発生を抑えるような薬もあります。安全ではありますが、空腹時に服用するとやはり胃が荒れやすくなりますので食後に服用するのが基本です。食事が取れないようであれば胃の薬や牛乳などを飲んだ後に服用すると胃の負担が減ります。副作用を起さず発熱や炎症、痛みなどによる苦痛をしっかり和らげるためにも正しい服用を行って行きましょう。
(薬剤科 中野洸大)

服用は胃にやさしい食後に

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